よしもとばなな – デッドエンドの思い出

ひさしぶりのばなな。

あとがきでも書いてるように、彼女自身も、僕も、一番最後に収録されている表題でもある「デッドエンドの思い出」という短編がとても気に入った。

悲 しいちょっとおどじな女の人の話だけれど、失恋して落ちこんでいるときに生きるヒントをくれる西田君という男の子の有り様がとても心に響く、というか、こ んなひとがいたらほんと幸せな気分になるだろうなーと強く思った。こういう人に憧れるけれど決してこんな人にはなれないだろうなーと思ってしまうのがくや しい。でも友達にいてほしいタイプやなー。

他の3編もあわせて、全4編とも女性が主人公。どれもテンションたかくなく、普通に生きていて、喜んで悲しんで、そんな人間模様が、ちょっと弱った心にやさしくしみる。

文藝春秋 2006

デッドエンドの思い出
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