宮部みゆき – R.P.G.

久しぶりに宮部さん。今回もいいミステリー。というか劇中劇じゃないけれど、すばらしい展開。最後までどうなるのかわかんなかった。

これまたネットなお話で、ネットだからこそこんな風になりうるよねー、と思えるのはネットで結構遊んだ人だけかもしれない。だからネットをあんまりしないひとにはこの物語の肝心な感じ、というかこういうふうになるっていう感覚がわかりにくいかも。

メ ル友というのも考えてみると実際に不思議な人間関係なのだが、ネットの世界でももちろんそうで、やろうと思えば(思わなくてもやってしまう部分もある)自 分を違うキャラに仕立て上げたり、もっといけば違う人格になれたりする。リアルの世界とは違う次元だから、最初にそうやって存在してしまえればそういう人 物になりうる。

そうであるがゆえに、揺さぶりがあったときなどにその人格(キャラ)は崩壊しやすい(と思う)。ゆえにネットの関係とリ アルの関係がなかなかうまく結びつかない。だからネット社会での人々の人間性については悪く言われる場合が多いんだと思う。リアルの社会の通念からする と。

でもネットのなかだけで通用するものをもっていてもいいかもしれない。現実社会のしがらみからはまったく独立していられるから。けれどもやはりそこは弱い人間のあつまり、いったん実体にも興味をもってしまうと、混同してしまいがちだと思う。

何かいてるかわかんなくなってきた。
こうやってこの文章を書いてるキャラだって、自分のそのまんまか、といわれると、ちょっと疑問だし。ネット上に存在する自分っていったい自分の何なんだろう。

R.P.G.
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