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乃南アサ – 団欒

「団欒」という、その言葉から想像する場合は、どちらかといえば和気あいあいとしたような、あったかいような、幸せな雰囲気を想像させるものであるのに、この5編からなる短編集はまことにもってゾッとする団欒、家族、恋人たちの模様が描かれている。普通に転がってる題材をこうも人間の負の部分を、また気持ち悪くなくさらっと描ける乃南さんの文書にまたまた脱帽。面白いもん、気持ち悪くても。

”だって家族なんですものね”という言葉ですべてのプライバシーというものがない家族を描く「ママは何でも知っている」、極度の潔癖症と整理整頓だけにすべてを奪われてしまう家族を描く「ルール」、ゲームをするかのように築き上げていた子どものままの世界がわずかなほころびから崩れ去ってしまう「僕のトンちゃん」、実際にありそうな(そしてあったら非常に怖い)、そしてすごく悲しい家族模様を描く「出前家族」、そして死体と一緒に暮らしてしまう表題である「団欒」。

あぁ、どれもシュールすぎる!

新潮文庫 1998

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