湊かなえ – 告白

映画になったのは知っていたけれど、子供がどうのこうのっていうことしか知らず、どんな話か知らずに読み出したのだが・・・、めちゃくちゃ面白い、というか、怖いというか。各章ごとに事件に関わる別々の一人称で語られ、事件の真相が読者に明らかになる。視点を変えていくことにより事件の隠れていた事実が徐々に明らかになっていく。物語も人物の描き方もリアルだし、物語の構成が半端なくすばらしい。

シングルマザーである教師がその子供を学校に連れてきていたところ、その少女が事故で死んでしまう。しかしそれは事故だったのか?その教師と事件の当事者の生徒2人、関係者2人により語られる一つの事件の違う側面。少年は目的を達したのか?教師は復讐は成功したのか?結局誰が納得したのだろうか?

話のネタ自体も結構マッドだなあと思うけれど、単なる謎解きに終わることはなく、事件は尾を引き最後までもつれにもつれて、ラストまで息つかせずに一気に読んでしまいたくなる。すごく面白い本だ。映画はどうなんだろ?

双葉文庫 2010

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