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21年

20160117

1995年の今日から21年が経った。今朝も地震が起こった時間の前に起きてテレビの前で黙祷する。21年目になる今年は昨年より三宮の東遊園地に集まったひとは少なかったらしい。だいぶ前から少し雰囲気がしんどくなってここにはいかなくなった。ボランティアの方々も高齢化していろいろな活動を続けるのが難しくなってきたので止めてしまったり、若い世代に交代してきたりしているらしい。

6時前のベランダに出る。空気は冷たく、まだ暗い。21年前のあの日はこんなに寒く、そして暗かったんだろうか?と考える。記憶に残るあの日はなぜか明るく、寒さを感じていなかった。ただただ呆然と、というよりは、興奮していたのかもしれない。

当時JR灘の駅前に住んでいた。あの辺は震度でいうと7かそれ以上あったところ。ちょうど16日が月曜日で成人の日の振替だったので休日で、友人の結婚式に出て、遅くに帰ってきた次の朝だった。眠っていたところを地鳴りで起こされ(地鳴りというものも初体験だったのだが、その低音の恐ろしさに意識が目覚めた)寝ぼけ頭には到底何が起こっているか理解できないような状況にいきなり投げ込まれた。揺れているとかそういうことすら判らないぐらい揺すられ、布団にしがみついて叫んでいただけだったように記憶している。

ワンルームの部屋の中はむちゃくちゃになり(真っ暗だったので何もわからなかった。後から確認すると頭の上をテレビが飛び越していたり、ラックが倒れ込んでいたりしたが、幸いにもすべて体に当たらないところだった)、這々の態で部屋を出、ゆがんで開かないマンションの扉を蹴破って(すいません)外に出て、地面が割れてるのを見たけれど、まだ地震だとはわかってなかった。何かとてつもないことが起こったんだ!ということしか理解できずにいた。そのうち近所の人がラジオを持って出てきて、6時からの浜村淳さんの番組で彼が「地震です」といった一言で、ああ、これは地震なのか、と気づいた。

その時の空は明るく、寒くはなかった、ように覚えている。少し時間が経っていたから?

ラジオの声は情報も少ないためか、大阪市内で怪我をした人が何人かいる、とか、少し火事があるらしい、と伝えていたが、目の前では倒壊している家はあるし、遠くには(長田とかだ)何本も煙が立ち上っていた。明るかったのは、昔、父が堺や神戸の空襲をみた時に「明るくて綺麗だった」(父は小豆島にいた)といっていたように火事が明るかったのかもしれない。か、もう少し時間が経ったとき明るくなっていたけれど立ち込める煙で曇天の夕方のようになってた記憶と混同しているのかもしれない。その頃になると雪のように灰が降っていた。

こんな記憶も20年以上の歳月が経つと薄れてくるし、ニュースや写真集で見る映像と混同していってしまう。忘れたらいけないとか寂しいとか悲しいとか思うのと同時に、忘れないとやってられないとも思う。これは両方本当のこと。きっと忘れるのではなくて外からやってきた経験が自分のものになってさらには自分の一部になり、表面的に記憶というものからは薄れるけれど、体が体験的に覚えているという状態になっていくのかも。自然に自分の体の中にあって、たまにそっと覗けるような自分だけのものになって、それでいいんじゃないかと思う。

お昼の震災関連のイベントで震災をしらない世代の子供達が「教えてもらったことをまた伝えていくことが大事」「コミュニティー作りをしていきたい」というようなことを言っていて、その通りなのだけれど、見聞きする知識と体験は天と地ほどの差があるし、体験を体験として伝えていくのはとても難しいと思う。もしかすると文字や数字や写真で整理されたことを学習するより、語り部(でなくてもいい、おもしろ怖く話せるなら誰でも)が、むかーしむかしーみたいな話にして怖い話として伝えた方が、肝心なことは伝わるのかも、とか思う。

未だに神戸の震災を苦しむ人も少なくなくいる。東北も他の地域も災害にあった人はたくさん。みんなに平安が訪れますよう。

PS
震災後によく神戸で、いまでは全国の被災地で歌われる「しあわせ運べるように」という歌、いい歌だなーと思って聞いてるんだけど、最初に「傷ついた神戸を元の姿に戻そう」と言ってるのに、サビで「生まれ変わる神戸のまちに」って言ってるのが変な感じがする。まあ元に戻すことは無理なんだけど。元の姿、じゃなくて、元気な街、とかにしたほうがよかったのかなあ。

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