小川洋子 – 薬指の標本

kusuriyubi

小川さんが描く物語はどれもどこか少し歪んでいる、というか、ゆがんでいる、というか、少しだけズレた世界に放り込まれるような感覚がする。この本に収録されているのは表題の「薬指の標本」と「六角形の小部屋」の二つの短編。

ある街にある標本室。そこはいわゆる普通の標本室ではなく、なんでも標本にしてくれるという。楽譜に書かれた音、飼ってた鳥の骨、火傷した傷跡、、、もちこまれるものは様々。それらを標本室の技術士・弟子丸氏が丁寧に標本にする。以前に勤めていたところでちょっとした事故があり薬指が少し欠けてしまったわたしは、そこを辞め、ふらふらしているところでこの標本室に出会い、勤める事になった。そしてしばらくたったある日、弟子丸氏にあまりにもぴったりとしすぎる靴をプレゼントされる。あまりにも心地よくて脱ぐ事ができない。そして同時に弟子丸氏に恋をしてしまう。どうしようもなく。そんな柔らかな恋の沼を描く「薬指の標本」。

どこにあるのかなかなかたどり着けないのに、やがてたどり着いた先にあるのは不思議な六角形の小部屋。たどり着けた人々はその部屋で何かをして過ごす。それが何かはわからないが、みな安らかになるらしい。そしてそれを管理する謎の親子。街から街へとこの小部屋をもって移動する彼らとこの小部屋との不思議な出会いの物語「六角形の小部屋」

両方とも心地よいぬるま湯と霧の中にいるような気分になり、気づいたら戻れない場所に連れて行かれてしまう、そんな感覚がする。怖いけれど、抗いがたい、そんな世界。

新潮文庫 1998

Amazonで詳細を見る
楽天ブックスで詳細を見る

五代ゆう – 紅の凶星(グイン・サーガ135)

guin135
舞台は変わって”新しいミロク教”の聖地ヤガ。白魔導師イェライシャによって神殿に潜入したブラン。囚われたヨナとフロリーを探してまわるが敵の罠にまんまとかかってしまう。しかしそこから逃れた彼の前に現れたものは?同時に別の場所ではパロから逃れたリギアたちに不気味な陰が忍び寄る。竜騎兵か?さらにそのパロではイシュトバーンが勝手気儘に過ごしていた。それをいさめるために無理やり入場した彼の右腕カメロン。その再会のゆくえは?

いろいろ急展開していく情勢だが、あんなことになるなんて!そしてあの人がやはり陰にいるのか?様々なパロの怪異にまつわる謎へ迫る序章となる物語たち。次はやく読みたい!

ハヤカワ文庫 2015

Amazonで詳細を見る
楽天ブックスで詳細を見る

五十嵐貴久 – Fake

fake
私立の興信所を営む主人公宮本と、ある理由からそれを手伝う天才女子大生加奈。彼らは浪人生昌史にセンター試験で高得点をとらせるために絶対にばれないと自信を持つカンニングを実施させた。が、どこからかそれがばれて二人は摘発され、何もかもを失ってしまう。実は一連のこれらの事件は罠だった。そしてその陰には昌史の父親である議員の失脚が目的であった。宮本は彼らと組んで、罠を仕掛けた人物に復讐をしかける。それは高額な掛け金をともなうポーカーだった。

10年ほど前の作品なのでいささかパソコン関連の技術は古さを感じてしまう(いまならもっと巧妙にできる、けど、それへの対策もある)けれど、なるほどなるほどという感じ。カンニングの部分はまあ序章みたいなもので、ポーカーと、それにまつわる騙し合いがこの本の面白いところ。完璧に騙しているはずなのに、じわりじわりとその自信が揺らいでいく。いままで負けたことのない男に勝つことができるのか?ポーカーの技術的なこともだけれど、心理的な側面がよく描かれていて手に汗を握る。

あちこちに伏線が張ってあり、その伏線が物語上の伏線でもあったり、読者へのものでもあったり。最後まで気が抜けなくて面白い作品だった。

幻冬舎文庫 2007

Amazonで詳細を見る
楽天ブックスで詳細を見る

重松清 – Long, Long ago

longlongago
相変わらず重松さんの物語はいつ読んでも心がキュンとする。そんなにいろいろ変わったものや変化球を出してくることもなく、安定して普通の物語ばかりなのに、なぜかいつも切なくなってしまう。たんに世代的なものがもつ共通項が多いから、ということなのだろうか。

少し厚い目の文庫本に短編が6編。地方の小さな街の老舗百貨店の興亡とその家の娘「いいものあげる」、無茶苦茶なのに子供心に名瀬か憎めずいつまでも気になる叔父さん「ホラ吹きおじさん」、子供のころに一緒に冒険したともだちにもう一度逢いたい「永遠」、学年が上がるごとに目立たず普通の子であると自覚する自分に自問と諦めを繰り返す「チャーリー」、オブラディオブラダの合いの手は何を言ってる?「人生はブラの上を」、舞い戻った街で初恋の人の痕跡をたどる「再会」。

どれも子供の時代を振り返るお話。誰にもあった輝いていたり、暗かったり、思い出したくなかったり、でも懐かしかったりする小学生時代。永遠とも思えた6年間に刻まれた記憶や友情はずっと続くものと思っていたけれど、大人になるにつれそれらはどこかへ片付けられ、忘れられ、何かに置き換わって行ってしまう。また会おうといった人は会えないし、書くといった手紙は届いたことがない。

でもそんな中でもきっと奇跡が起こる。そう信じる人には。

新潮文庫 2012

Amazonで詳細を見る
楽天ブックスで詳細を見る

新井満 – 尋ね人の時間

tadunebito

忘備録的に書いていく。

新井さんもはじめまして。お名前の読みは「みつる」じゃなくて「まん」だそう。芥川賞を受賞した表題の「尋ね人の時間」ともう一遍短編で「水母」。違う作品だが主人公が同じなので連作ということになるのだろうか。

「水母」は本当につかみどころのない感じというか、主人公神島の視点、揺れ動き定まらない気持ちが淡々と描かれる。セピア色でもモノクロームでもなく、色があるのに色の褪せたような世界観、不思議な文体が、不思議に気持ち悪くなく。

表題「尋ね人の時間」は同じく主人公でカメラマンの(ということがこの話で明かされる)神島とモデル志望の女子大生の不思議な関係。なぜかうまくいかなくなって別れた妻と、その間にうまれた自分を「ぼく」と呼ぶ娘・月子。いろいろな人生の背景の中、気づかないうちに自分を失ってしまっている神島。その姿がどこか読者に重なってきて、ふと自分のことに置き換えて考えてしまう。

あとがきにかえて、と添えられている文章「グリムと夢二とホックニー」の、子供のころによく無くしてしまう消しゴムの話の下りが好き。

文集文庫 1991
芥川賞受賞作(尋ね人の時間)

Amazonで詳細を見る
楽天ブックスで詳細を見る

三崎亜記 – となり町戦争

tonarimachi

久しぶりに感想を。このところ本は読んでるけれど感想を書く気力がなかった。

映画にもなったこの本。たしかにこのタイトルは知ってるけどどんな内容かはさっぱりしらずに読み出したのだけれど、、、、文章の色合いや語り口もだけれど、内容が思ってたのとは全然ちがってショッキングで、そして面白く、そしてなにより考えさせられるものだった。三崎さん、初めて読んだけど、他のものも読みたい。

ある日主人公北原の住む町の後方に”となり町と戦争が始まる”という旨の公告が掲載される。ところがその予定日になっても銃声はしないし、何か報道があるわけでもなく、平穏な毎日が過ぎていく。”戦争”といわれてもまったく実感できない。そんな中、町役場から”偵察”の任務を与えられることになった主人公はやがてとなり町にその戦争を推進している部署のひとりの女性と同居することになる。魅力的も不思議なこの女性・香西さんとの同居、まったく実感できずにどこかで進んでいるらしい戦争、その戦争を進めているらしい目の前の女性、自分もどこか加担させられているらしい状況などなど、日常のどこかにひそむ非日常の不確かさに悩み考える主人公。そしてある日その戦争の陰が主人公に忍び寄り、、、

全部内容書いちゃいそうなので途中まで。なんせテーマは戦争、もしくは人の死。もっというとそういう非日常と常々おもって暮らしている我々とその非日常の状態のつながりを見つめろ、もしかしたらすこし意識の隅にはあるけれど無視していたら日常を暮らせるので目をつむっていることを白日に晒す、ということなんじゃないかなと。

なんでもそうだけれど、とくに僕たちのような先進国と呼ばれるところに住んでいると、いろんなことが便利でなに不自由なく暮らしていけるのだけれど、その便利さ、不自由のなさがどこの誰に支えられているのかということは普段意識してないだろう。考えなくてもいいし。でもすこし考えたり調べたりすれば何かわかるだろう、ということは知っているはず。でも考えなくても不自由しないので、いつも意識下においてしまっている。

例えばそれが百均ショップの商品であったり、やたらと安いファーストフードであったりなら、すこし想像力を働かせるとカラクリが見えてくるかもしれないけれど、ことに人の死(命)となってくると想像の外になってしまう。ぼくもそう。

その昔(ともう言ってしまえるのが怖いが)湾岸戦争のとき、テレビの画面に釘づけになったけれど、あれはまるでゲームのようだった。画面を通してはなにもわからない。あの光の下で誰かが死んでいるとか。最近日常のようにどこかで起こるテロも、暴動も、北朝鮮が発射するミサイルと呼ばれてる代物でさえ、無意識に”ぼくとは関係ないどこかで起こっていること”と思ってしまっている。でも一方で”戦争はよくない”だの”テロの撲滅”だのというスローガンには賛成したりしてる。

しかしそんな戦争もテロも何かの諍いもモノが安かったりするの理由も、きっと脈々と繋がって、自分の足元まで来ている。すべての原因が自分だとはまったく思わないけれど、原因もしくは理由の一部に自分も加担しているのではないか、ということに気付けないし、思いもしないし、ましてや実感なんてない。間接的に人の命を奪っている可能性があることなんて。

すごくいまはこの小説に感化されてわーわーと書いているけれど、自分自身がまったく実感してない。でも実感してないってことを思い知らされただけで十分ショックだった。しかし、本当に実感するには目の前で、自分が体感するしかない、そうでないと自分の言葉では話せない、という内容のことを作者は物語の中で語らせている。それはきっと無理だし、体験はどちらかというとしたくない。そうやってまた安穏とした日常にひたって逃げてしまうのだけれど、でも確実にこの本はぼくの心に消せない波紋を起こした、と思う。

集英社文庫 2006
第17回すばる新人賞受賞作

Amazonで詳細を見る
楽天ブックスで詳細を見る

2016.2月のスケジュール

2016.1 2016.3 >

201602

※先の予定は随時変更されることがあります。

line
2/1(Mon) Ensemble Shippolly [アンサンブル・シッポリィ]
大阪 梅田 Always 06-6809-6696
open 19:00 start 19:30
予約/¥2,500 当日/¥2,800
予約・問合わせ 06-6809-6696 / always.live.umeda@gmail.com
[メ] 西島芳(vo,pf)、武井努(cl,ts,ss)、中山雄貴(tb)、有本羅人(tp,bcl)

shippolly201601
line
2/2(Tue) 野江直樹3
明石 Pochi 078-911-3100
19:30- \2,400
[メ] 野江直樹(Gt)、畠山令(B)、武井努(Sax)
line
2/3(Wed) 渋谷毅、清水武志DUO
大阪 梅田 Always 06-6809-6696
19:30- \3,000
[メ] 渋谷毅(Pf)、清水武志(Pf) guest 武井努(Sax)

flyer-live20160203
line
2/4(Thu) Ensemble Shippolly [アンサンブル・シッポリィ]
神戸 摂津本山 Born Free 078-441-7890(19:00~23:30)
open 19:00 start 19:30
予約/¥2,500 当日/¥2,800
[メ] 西島芳(vo,pf)、武井努(cl,ts,ss)、中山雄貴(tb)、有本羅人(tp,bcl)

shippolly201601
line
2/5(Fri) Funky Sax Night
大阪 梅田 Azul 06-6373-0220
19:30- \2,000-
[メ] 武井努(Sax)、土本浩司(Bs)、足立知謙(Pf)、TAKU(Gt from from韻シスト)、Tarow-One(Ds from from韻シスト)
line
2/6(Sat) 中島3
豊中 我巣灯 06-6848-3608
19:00- \2,000
[メ]中島教秀(B)、清水勇博(Ds)、武井努(Sax)
line
2/7(Sun) こずえ(Vo)
■ 大阪初LIVE!梢LIVE Vol,3
阪堺電車 天王寺駅前 (チンチン電車内でのライブです) 雨天決行
乗車区間:天王寺駅前〜浜寺駅目〜我孫子道〜天王寺駅前
集合時間:14:10
出発時間:天王寺駅前 PM2時32分
到着時間:天王寺駅前 PM5時02分
チケット代:\2,500
[メ] 梢(Vo)、城野淳(Gt)、武井努(Sax)、坂野雄亮(鍵盤ハーモニカ)、梶野秀樹(B)、田中宏昭(perc)、川崎アケビ(staff)
[問]「大阪初LIVE!梢LIVE Vol,3」ミュージックアーティスト梢 Love&cash事務局
E-mail:lccoze2@me.com
※当日現金と引き換えにチケットをお渡し致します
※当日集合時間に遅れないようにお気をつけ下さい。通常ライブとは異なり乗り遅れるとLIVEに参加できなくなります。
※飲み物 食べ物 持ち込み可
※途中 トイレ休憩あり
※お席に限りが こざいますので早めのご予約を
line
2/8(Mon) 黒台真理子(key,vo)
西宮 Three Codes 0798-55-5184
19:30~ \2,000
[メ] 黒台真理子(Key,Vo)、武井努(Sax)
line
2/9(Tue) 荒崎英一朗 Big Band
神戸 三宮 Big Apple 078-251-7049
19:30- 前\3,000 / 当\3,500
[メ] 荒崎英一郎(Ts)、ジェームズ・バレット(tp)、横尾昌次郎(tp)、津田静華(tb)、武井努(ts)、柏谷敦(bs)、植田良太(p)、藤山龍一(g)、中嶋明彦(b)、岡野正典(ds)
line
2/12(Fri) E.D.F.
大阪 梅田 Azul 06-6373-0220
19:30- \2,000-
[メ] 清水武志(Pf)、田中洋一(Tp)、武井努(Sax)、西川サトシ(Bs)、光田じん(Ds)
line
2/13(Sat) 永田有吾DUO
大阪 朝潮橋 Piano Bar KIYOMI 06-4395-1200
20:00〜 \2,000
[メ]永田有吾(Pf)、武井努(Sax)
line
2/14(Sun) うたことせいめんたい
〜 教秀シェフの賄い麺 対 武井氏渾身の手打ちうどん!付き 華麗なる麺対決 〜
神戸 三宮 Big Apple 078-251-7049
19:30~ 前\2,200 / 当\2,500
[メ] 中島教秀(B)、武井努(Sax)、山内詩子(Vo)
line
2/16(Tue) 藤井郷子 Jazz Orchestra KOBE
■ アリスター・スペンス(pf, comp. from オーストラリア) を迎えて!!
神戸 三宮 Big Apple 078-251-7049
19:30- 前\3,000- / 当\3,500
[メ]藤井郷子(pf)、田村夏樹、瀬戸一成、James Barrett、有本羅人(tp)
三原智行、今西祐介(tb)、岩田江、水谷康久(as)、荒崎英一郎、武井努(ts)、登敬三(bs)
清野拓巳(g)、船戸博史(b)、井崎能和(ds)
[ゲスト] コンポーザー アリスター・スペンス Alister Spence、レイモンド・マクドナルド Raymond MacDonald (alto sax)、ショアッブ・アフマッド Shoeb Ahmad (Boss SP-202 + SP-303, Pedals)、金子泰子 (trombone)
line
2/17(Wed) 永田充康5
大阪 梅田 ニューサントリー5 06-6312-8912
19:30- \1,800
[メ] 永田充康(Ds,Vo)、武井努(Sax)、箕作元総(Gt)、時安吉宏(B)、足立知謙(Pf)、谷口綾(Vo)
line
2/19(Fri) JAZZ 鍋 JOINT
北海道 札幌 Dixie Roux 011-688-8077
Open 17:00 / 鍋 Start 19:00 / Live 19:30-
前\3,000 (w/ 1drink)
[メ] 武井努(sax)、南山雅樹(pf)、北垣響(b)
[鍋] 白湯つくね鍋/シャンパン鍋(どちらも無くなるまで食べ放題!)
※好評につき昨年に引き続き開催!美味しい鍋とジャズのジョイント!

20160218
line
2/20(Sat) 南山雅樹 × 武井努 session
北海道 札幌 COO 011-218-1656
20:00- 予約\2,500 / 当\3,000円 (別途飲物代\500要)
[メ] 南山雅樹(pf)、武井努(sax)、北垣響(b)、舘山健二(ds) guest satoko(vo)
line
2/23(Tue) THE MICETEETH
■『COSMOS EP』release party
大阪 心斎橋 JANUS 06-6214-7255
Open 19:00 / Start 19:30
前\4,000- / 当\4,500- (共にドリンク代別) オールスタンディング
チケットぴあ(Pコード:280-728)tel:0570-02-9999
ローソンチケット(Lコード:55936)tel:0570-00-0777
e+
[問] JANUS 06-6214-7255

201602mt
line
2/26(Fri) たけうまDUO
寝屋川 萱島 アナンカフェ 072-823-5852
20:00- \2,500 (1drink付)
[メ] 武井努(Sax)、馬田さとし(Gt)
※ 再び「たけうまDUO」が萱島で復活します!
line
2/28(Sun) E.D.F.
徳島ジャズストリート
19:00- ジャズキャビン’88 徳島市栄町1丁目50言問ビル3F 088-655-7888
22:00- BLANC DO BLANC 徳島市富田町2丁目41 赤城ビル2F 088-623-7087
line
2/29(Mon) THE MICETEETH
■『COSMOS EP』release party
東京 代官山 UNIT 03-5459-8630
Open 18:30 / Start 19:30
前\4,000- / 当\4,500- (共にドリンク代別) オールスタンディング ※ 再入場禁止
※ イベント当日のみ2月29日生まれの方の入場料が無料になります。当日が誕生日の方はチケットは購入せず当日御入場の際、IDの御提示をお願い致します。
チケットぴあ:http://t.pia.jp(Pコード:279-953)tel:0570-02-9999
ローソンチケット:http://l-tike.com(Lコード:78159)tel:0570-084-003
e+:http://eplus.jp/
問い合わせ:代官山UNIT 03-5459-8630 (平日13:00〜19:00)、http://www.unit-tokyo.com

201602mt

line