THE BEATLES – EIGHT DAYS A WEEK

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先月ぐらいだったかに上映が始まったビートルズの映画を観てきました。あまり人気ないのか、上映開始から一月ほどしか経ってないと思うのに近所のシネコンでもうレイトショーしかやってないようなので、やっているうちに行ったほうがいいなと思って。

というのも今回の映画は本編(ビートルズの62年ごろから69年までの活動の伝記的なもの)は本編でいいとして、そのあとにビートルズが65年にアメリカで行ったツアーの最終日のライブの映像(これを最後にビートルズはライブをしなくなった)を、映像も音も綺麗に仕上げ直したものを劇場だけで上映するという話だったので。ずっとファンなのに、実は動くビートルズをほとんどちゃんと見たことがない(映画も見てない)ので、これは見ないわけにはいかないな、と。

曲はいろいろ知ってるけれど、バンドやメンバーのこと、どんな経緯があったのかなどなど、実はあんまり知らなくて(あまりそういうものに興味がない)。でもこの映画をみて、さすがにジョンはあんまり出てこないけど、主にポールとリンゴが昔話をしてくれたり、時系列的に映像と音楽で(簡単に駆け足だけど)ビートルズの足跡を見せてくれて、あたらめてすごいバンドで、いい曲のオンパレードだなー、と当たり前のことを再認識しました。

デビューから全米No.1のモンスターバンドになって、ツアーとレコーディングその他の目が回るような日々の中、自身たちも大人になり、音楽も少しずつ変化していくのに、”THE BEATLES”というものと、ファンの期待と、自分たちのギャップが膨らみ、、、なるほどなあ、という感じ。もっといろいろ他にも映像があれば見てみたいな、知りたいなあ。

そして劇場だけでみれるライブの映像。もしかしたらネットとか家でもなにかみれるかもしれないけれど、やっぱり劇場で爆音で聴けたのはとてもよかった。なにより、いままでレコードや写真の中でしか存在しなかった4人が、生身の人間、しかも生きている(いた)人間に感じられたし(動くし、いろんな方向から見えたからかも)、聴こえる音を通して、実際のライブのステージ上の音が想像できたりして、これはすごくすごくいいものを得られたかも。

しかし、このライブのときのバンドの演奏力の高さといったら。モニタもなにもなく、アンプは非力で、5万を超える観客の歓声で何も聞こえないなか、あの演奏ができるっていうのは本当にすごい。とくにポールってほんと楽器操るのうまい。音だけや写真ではこれわかんないよなあ。

でもこのライブもだけど、その前の年の東京でのライブのときの映像をみても、本当に愉しんでやってるなーという風にはみえない(うがった見方すぎ?)のが寂しい。いまなんてどんなひどいライブハウスでも当時の彼らよりはましなんじゃないかという悪条件とハードスケジュールのなかやってたんだから仕方ないのかもだけど。でもなんか人間臭さが垣間見えて、それはそれでどこか嬉しかった。

中学のときに友人が貸してくれたドーナツ盤で初めてビートルズをきいて(たしか While My Guitar Gently Weeps / Eleanor Rigby だった)、なんてカッコイイ音楽なんだと衝撃を受けてから、いろいろ聴いて、そのころはローカルのテレビ局でも夕方に音楽番組あったりしてビートルズのPVが流れてたりもしたし、ないお金はたいてLPを買ったり、レンタルレコード屋さんいって借りたり、ラジオをエアチェックしたり(いつだったかNHK-FMで特集があって100曲以上かけてくれたことがあった)して聴き漁った。それ以来ずーっと飽きもせず、というか聞くたびに好きになってしまうこのバンド。間違いなく僕の音楽の太いルーツのひとつはビートルズと言い切ってしまえる。最も影響を受けて、いまでも受け続けてるバンドとその音楽たち。こんなバンドが存在してくれてほんと良かった!

そのライブの映像が終わったあと、劇場内で拍手が。涙出ちゃったよ。もう。

もっともっと彼らのことを知りたくなった、そんな映像だった。
10年早く生まれたかったなあ。

2016.10.14

 

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