
先日The Symphony Hall Big Band Vol.15の公演が無事終了しました。ご来場いただいた沢山のみなさま、本当にありがとうございました。
公演自体の企画はずいぶん前に日程も出ていたのですが、コロナ禍がここまで長引いてしかも収束する気配すらないという中、開催をどうするか主催側でずいぶん検討されたと思うのですが、こんな中だからこそ開催できて本当によかったと思っています。
リハーサルで久々にホールを訪れたときに、その対策の徹底さ加減にびっくりしましたが、本番当時にはそれがさらに強固になっていて、個人的には「ここまでしなくてもいいのでは?」と思うほどでしたが、これらも、僕たち以外にも(全国的に)ホール公演というものを続けて行くために主催側が念には念を、と考えてされた対策だったと思います。お客様がステージ近くに座らないようにすることから始まり、客席の間引き、演者の前にはアクリル板、そしてホールの空気は10分ごとに入れ替わるそうですし、殺菌作用のある機会もあちこちに設置されていました。すごいです。本番当日はカフェ営業や物販もなしでした。
感染者数も増える中ちょっと心配もしていましたがゲストの古澤さんも無事やってこられ(公演中はずーっとマスクを着用、しんどくないんですかねー)、和やかにリハ、そして本番を迎えることができました。
今回はラテン系の曲中心のプログラムだったので、本来ならば賑やかに掛け声も飛び交うような予定だったのですが、感染予防のためにグッとこらえて、少し仕掛けもして(笑)、最初は少し雰囲気も硬かったような気がしますが(それは演者もお客様も)、プログラムが進むにつれてノリもよく和やかになって、古澤さんの素晴らしいバイオリンとお茶目な(?)おしゃべりもあって公演は熱を持って最大限に盛り上がりました。
ほんとこういう中で、この大好きなホールで演奏できて嬉しかったです。普段出入りするライブハウスとはまた違った魅力があります。放たれた音そのものを楽しめる、という感じです。リハのときも、少し音を出しにステージに上がるときも、もちろん本番でソロを吹く時も(今回はまったく一人ってシーンをもらえて、実はすごく楽しんでました)。こんな素晴らしい場(もちろんそのほか全国に数多あるホールがそうでしょう)での音楽を止めたくはないです。今はすごく苦しく大変な対応をしながらのスタートになってますが、なるべく早い時期に相応の対策をもって通常通りのコンサートができる日がくることを願って止まないです。
そのためにも、少しでもこの新型コロナというものに対する知識を身につけて”正しく怖がる”ことと、それに伴って各々の意識(気づき)をもって対策することが大事だと思います。我々音楽業界は音楽を止めたくはないですし、もちろん生きていかねばなりません。なんでも止めて補助金もらってじっとしている、というのでは後退して行くばかりだと思います。いろいろ世間では音楽の現場やその周りで新型コロナに関する騒動がありますが、十把一絡げにせずにひとつひとつをちゃんと見て欲しいです。今はほんとうにどの現場でも努力しておられますので。もちろん僕たちも気をつけていきます。ですので、こういう大きな公演が徐々にでも再開して進んで行けるよう、応援していただけたら嬉しいです。
最後になりましたが、改めて今回の公演にいらしてくださったみなさま、応援してくださったみなさま、スタッフやホールのみなさん、そしてメンバー、何より古澤さん、ありがとうございました!

