栗本薫 – ヤーンの朝(グイン・サーガ103)

足早にでてた(月刊のようなペース、おそろしい)ので、読むのが追いついてなかったのだが、やっと入手(しかも古本で、早っ!)。読んだ。おもろいなぁ。あまりにもおもろいので3時間ぐらいで読み終わってしまう。もったいない。

ようやく100巻で迎えなかったなんとなーくな節目が前巻でついて(たのか?)、今回は小休止のような感じ。お話はあまり進まないけれど、次への大きな展開が。

しかし魔道師同士のたたかいって、すごいなぁ。やるなぁイエライシャ!すげー。LOAD OF~のあの白い人よりすごいぞー(なんとなくイメージは似てるんだけれど<想像で)。

ところで、表紙のヴァレはちょっと男前すぎじゃない?笑

早川書房 2005

栗本薫 - ヤーンの朝(グイン・サーガ103)
栗本薫 – ヤーンの朝(グイン・サーガ103)

辻仁成 – パッサジオ

久しぶりに辻氏の本を読んだ。古本で買ってたやつ。

なんかコノ人の本を読んでると、何故にそんなに破壊的かなーと思うことが多いのだけれど、この本の場合は穏やかに壊れる感じだったので、しんどくなくてよかった。

しかし色彩的だ。本人の意識の奥底へ落ちていくような描写のとき、きっとこの人が書くスピードと同じ速さで読まないと、感覚的に理解しにくい個所がいくつかある。前にもこんな描写あった。どれだったっけな?

すっと読める感じでよかったけれど、こう、どこか引っかかったまま、引きずったままの感覚がのこる。そういうひとなのだろうな。

文芸春秋 1998

辻仁成 - パッサジオ
辻仁成 – パッサジオ

田口ランディ – 縁切り神社

半分ぐらい実話なんじゃないかと思ってしまうほどに、色濃く深く男女のさまざまなシーンを描いた短編集。ほんとに実話じゃないのかなぁ?

ランディさんの書く小説などで使われる一人称の「あたし」っていう表現がとても好き。本当に「あたし」がしゃべっているように読むことができる。しかもその性格もなんとなく想像できてしまう感じ。きっと作中の「あたし」とランディさん自身を勝手に同一人物と思って読んでしまうからなのだろうけれど。

秋に読むとちょっと悲しくなる。実際世の中は寂しくなるコトガラのほうが、多いの、かも。

2001 幻冬舎

田口ランディ - 縁切り神社
田口ランディ – 縁切り神社

田口ランディ – オラ!メヒコ

田口ランディさん、いまもっとも好きで気になる作家のひとり。決して熱心なファンというわけではないのだけれど、この人の作品はどれもとても好き。なんとなく感覚が通じるものがあるように、勝手に思ってる。

で、今回のは2003年に仲間達といったメキシコのちょっと変わった旅行記。ガイドブックとは違うけれど、ガイドブックよりもはるかにメキシコの魅力が伝わってきた。去年だったか、カンクーンには立ち寄ったけれど、あれは単にリゾート地だったから、ほんとのメキシコってのはまた全然別物なんだろうなー、といまさら思ったり。

とにかく、この本を読んでいると、無性にメキシコに行きたくなる。こんな魅力的な土地だったのかーと。食べ物、遺跡、そしてシャーマン。どんなとこなんだろ?いってみたいなーーーー!!

田口ランディ - オラ!メヒコ
田口ランディ – オラ!メヒコ

栗本薫 – 火の山(グイン・サーガ 102 )

中学生からだったか、友達に教えてもらって読み始めて以来もうだいぶ経つけれど、ついに100巻を突破し(一人の作家による続き物の小説としては世界一長い。でもギネス認定されていない、らしい)、102巻まできた。しばらく本屋さんにいくのをサボっていたら、いつのまにやら4冊ほどどどーっと出てしまっていてたので(実際すごいペースで発刊されていた)、溜まっていたのだけれど、それらをようやく一機読みした。

いやー、読んでいると、本当にそんな世界がどこかにあって、という気がしてきてしまうし、これだけたくさん読みつづけているともうその世界観ていうものが体に沁みてしまっているので、ものすごい勢いで没頭してしまえる。ほんとすばらしい小説、ファンタジーだな、と。

こんなとこで筋とかどーのってのは書いても仕方ないことなので、とりあえず一言。

栗本薫さん、100巻、お疲れ様です。これからも頑張ってください、楽しみにしてまーっす♪

栗本薫 - 火の山(グイン・サーガ 102 )
栗本薫 – 火の山(グイン・サーガ 102 )

ダン・ブラウン – 天使と悪魔

今たぶん最も注目されてる作家ダン・ブラウンの作品。いまは何かと「ダ・ヴィンチ・コード」が取り上げられるけれど、この本も面白いと思うなー。個人的にはこっちのほうが内容的に興味がある。ヴァチカンの内部、そこからたどられるイエスキリストのいた時代の遺物なんて、想像するだけでわくわくする。聖書に書かれていることって、どうしても「昔の物語」的な感覚でしか受け取ることが出来ないけれども、彼の著書ではそれが史実として取り扱われていて、聖書の時代のことが今の視点から見せてもらうことができ、やっぱりそういう話って本当にあったのか、と、感じることができてしまう。聖書があまりにも突飛だからかもしれないけれど。

しかし、「ダ・ヴィンチ・コード」しかり、いままではまったく知らなかった聖書に描かれていること以外の物語ってあるのだなーとしきりと感心してしまう。確かに興味ないこと(というかそういうことがあること自体想像すらしたことなかった)だったのだけれど、こういう本を出されてしまうと興味を持たざるを得ない。

彼の本は調査に基づく事実をうまくちりばめて書かれているから、ミステリーの部分を取り除いたら本当の(もしくはそう思われる)ことが書かれているわけで、そこに非常な説得力があり、それによって物語の背骨が非常に頑丈なものとなっていて、すごく読み応えがあると思う。まったく飽きないもんな。ミステリーはあんまり読まないのだけれど、これはすごく引き込まれてしまう。

西洋ってこういう2000年も前のことを示すものがいまもどこかにちゃんと存在してるってのがとても羨ましい。日本にもやっぱりそういうものあるのかな?こんなことに匹敵する人物とかといえば・・・・・・誰だろう?空海とか?いやー最近すぎるかなぁ。やっぱりこれぐらいインパクトあるのはやっぱり日本神話かなー。日本神話と今実際にあるものの接点を神話や書物から分かりやすく紐解く(謎解きする)本ってないのかなぁ?