飲んべえのバイブル?その名もずばり「酒とつまみ」という雑誌の人気コラム(?)から単行本化したもの。著名人に集団で押し掛けて呑みながらインタビュー するという記事で、その雑誌の第1~5号の分だそう。中島らも、井崎脩五郎、蝶野正洋、みうらじゅん、高田渡という錚々たる面子。みなさん酒豪なわけで、 インタビューする編集部員も受ける側もどんどん酔っぱらっていく様子が手に取るようにわかってめちゃくちゃ面白い。
受け手の話す内容も酒 にまつわるものから、人の噂話やらしょうもない話、もちろんお決まりの失敗談まで様々でどれも非常に面白い。けれどもやっぱり一番はその人となりがよくわ かる偶然にしてはよくできたインタビューの流れというか、時間の経過が分かる様子の進み方。まるで自分もその場にいてその飲みの輪の中に入って呑んでいる かのような錯覚をおこしてしまう。
お酒を飲むのは好きだけれど、いやー、ほんとこんな人たちと呑めたら幸せ、いい酒だろうなと思う。読んでるだけで、なんだか幸せになってしまうもん。残念なのは呑んでみたかったけれども、もうできなくなってしまった人がいること。らもさん、会ってみたかった。