島田荘司 – 御手洗潔のダンス

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初めて読む島田さん。この本はたしか伊坂さんが面白いシリーズでって書いてたので手に取ってみた。御手洗シリーズの何冊か目なので、設定がいきなりわかんないところもなくはないけれど、1話完結みたいな感じなので違和感なく読めた。

天才の名探偵御手洗が、世の中に起こる摩訶不思議な事件を彼の奇想の中でひもとく。空を飛べると言い放つ画家の謎の死、そこにいないはずの人間による犯罪、ふらふらと謎の踊りを踊ってしまう奇病の原因とは、などなど、どれも状況からはまともな事件には見えないが、それを御手洗がみごとに解決する。

全然違うところから、いろんな要素や状況が集まってパズルのようにぴたっとはまって全体がわかる、っていうパターンでは伊坂さん好きそうだなーっておもう。そして物語の書き方も、御手洗の事件の様子とその解決をその助手のようなことをしている石岡が記事として書く、というスタイル。視点が石岡なので彼も読者と同じく、謎がわからない状態で話にはいっていくので物語に入りやすい。

物語上でもこの謎めいた人物・御手洗はとても女性に人気あるという設定になってるんだけど、確かにこの謎多い人物は魅力的。文章だから容姿はわかんないけれど、面白い人物なんだろうなーと想像。シリーズの他の作品も読んでみよう。

講談社文庫 1993

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