熊谷守一展

20180223-1

先日東京滞在中に、熊谷守一「生きるよろこび」展に行ってきました。最近出先で時間があればなるべく美術館などに足を運びたいと思っています。もちろん常設しているものもですが、特別展や巡回している美術展などあれば見て触れてみたいです。よっぽどでないと同じ絵を二度見ることはできないですしね。

熊谷さんは紹介されるまでは全然しらなかったですが、中期以降に見られる赤い線で縁取られたタイプの絵は見たことがあるような気がしました。写真でよく紹介される長い白ひげの仙人風の飄々としたおじいちゃんというイメージですが、初期の作品から見ていくと、ものすごく深い思慮と科学的な洞察をもとに絵を描いているんだなと感じました。

晩年の絵はとても好み。単純化するということは本質を捉えるということだ。暗い色を使わなくとも並べた色の対比で陰影は描ける。なるほど見ていると一瞬え?!という色使いも自然に見えてくる。猫もよかったけど、蟻とかカエルもよかったな。

そんな中衝撃だったのは、割と初期の作品である「陽の死んだ日」愛娘のひとりが幼くして亡くなった日に彼女が遺せるものとして描きだして、その描いている自分が嫌になって途中でやめた、と言われる絵で、30分ほどで描いたそう。

構図や意図やその他じっくり考えて筆を積み、時間かけて描かれる西洋画を、ああも衝動的に描いている、その野生的な荒々しさに魅せられてしまった。音楽にすごく近いものを感じた。

そしてショップでダメだダメだと思いつついろいろ買ってしまう。ピンバッチなんて格好の獲物じゃん。どの服につけよかな。で、荷物多くてしんどいのに図録も買ってしまった。帰り大丈夫かな^^; 

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