白土三平 – カムイ伝

またまた古本屋で見つけたこのセット。フツーこんなん買わないか。でも昔、学校(高校だったか)に外伝のほうがあって、それを読み漁った(でも当時は面白いと思えなかった)うっすらとした記憶があるのだが、それをおもいだし、古本屋にまとめて売ってるのをみたら、そら買いますがな。大人買い。全21巻。でもこんだけで、まだ第一部(3部まである)。

いまではこんな時代背景(1600年代半ば)の物語を当時に使われていたであろう身分やそのほかのコトバ(いまは確実に放送禁止よね)をつかって、すごい事細かに描いているという点、時代の考察、深い人々の思い、そして封建社会のゆがみ、などなどを見事に描いている、そのへんの時代小説よりよっぽどおもしろい。ただの忍者漫画じゃないのよね。テレビで放映していたカムイとは全然違う。

さすが白土三平、すごい。

随時おりこまれる、人間社会と動物社会の対比なんぞもおもしろいのだ。

小学館 1971