田中啓文 – お奉行様のフカ退治

nabebugyo6

田中さんの鍋奉行シリーズ第6弾。大坂の川べりにフカ(鮫)が現れて、それに脅かされたモノだから奉行以下西町奉行所の面々が汚名を返上しようと奮闘する。でも肝心のお奉行さんはカナヅチだった。そんなフカを追い続けるとそのフカが現れた意外な事実が判明「お奉行様のフカ退治」。大坂はその昔全国を流通する乾物の流通場であり、そこにはやはり利権があり、その騒動に故ある剣客がからんでくる「ニシンを磨け」。折しもの化け物・妖怪ブームに便乗してか大坂の川にカッパが住んでいるという話が「苦い味わい」。

今回もお腹の減る話がみっつ。そして毎回のように大坂の時代考証に関心しっぱなし。乾物の流通一大拠点だとは知らなかった。住んでいると普通に乾物料理はでてくるので全国どこにでもあるんだとおもってしまうが、大坂がやっぱりおおいのね。ニシンの昆布巻きなんてほんと美味しいのに、江戸の頃は江戸では食べなかったとか。やっぱり水の違いもあるのかも。出汁とるのも、きっと乾物を扱うのも水が大事だから、関東の方では合わないものがあったのかもなあ、とか勝手に思ったり。塩こぶもほんと美味しいよねえ。お茶とご飯と塩こぶだけで晩御飯にしちゃいそうだしw

ぼくはキュウリがめちゃくちゃ好きで、冷蔵庫からだしてはぽりぽり食べてしまうのだけれど、昔は黄色く熟してから食べたからきうり(黄瓜)といったのか、知らなかった。そして昔は苦かったのね。それでも好きかも。もしかしてぼくは前世カッパだったのかな。。。。道理で指の間の水かきはおおきいし、濡れた髪はべたーっと体に巻きつくし、、、、そのうち頭に皿がつくんじゃないかなw

今回もごちそうさまでした!

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