石田衣良 – 1ポンドの悲しみ

著者本人いわく「三十代の恋愛」を描いた短編10編集。結局のところは解説でも著者がいうように「三十代前半だった」そうだけれど、それでもちょうどその世代にあたる自分にはダイレクトな感触のある物語だった。

素敵な恋と逃げられない現実。そのいちばん分かりやすい狭間にいるのが三十代か。いろんな恋愛のかたちがあるけれど、夢見るだけでは生きていけない。でもそこにはなにがしかの生きる原動力がある。

ほんと、小品ながらにいい話ばかり。品のよさも読み心地よくていい。

集英社 2007

1ポンドの悲しみ
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