唯川恵(選)- こんなにも恋はせつない

女性作家10人の作品を唯川さんが選び集めた短編集。タイトルからもわかるように全部恋愛もの。ネタは違えども同じ分野で書かれた作品を比べて読めるので面白い。

収録されているのは、江國香織「焼却炉」/ 川上弘美「物語が、始まる」/  小池真理子「倒錯の庭」/ 高橋のぶ子「ドン・ジョバンニ」/ 田辺聖子「おそすぎますか?」/ 藤堂志津子「グレーの選択」/ 林真理子「花を枯らす」/ 森瑶子「アンフィニ」/ 山田詠美「天国の右の手」/ 唯川恵「月光の果て」

やっぱり文章のトーンや字や表現の選び方で江國さんが一番好きかな。川上さんの作品は読んだことあるぞぞっとするやつだった。あとは森瑶子さんはぽいなーという感じか。話としておもしろかったのは藤堂さんの「グレーの選択」。ま、どれも面白かったけど。でも林さんのは読まなかった、苦手だから。

音楽にはオムニバスもの結構あるけれど、文庫本でもこういうの手に入りやすくあれば、いろんな作家さんに出会えるかも。でも魅力は全部わからないかも。そういう意味では音楽と一緒か。難しいな。

光文社文庫 2004

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