有川浩 – 別冊 図書館戦争Ⅰ


有川さんの「図書館戦争」シリーズの5冊目。本編は4冊で話は終わっているのだけれど、これは別冊シリーズということで、本編では描かれなかった主人公達のその後の姿とか、脇役達に焦点をあてた短編などなど。この別冊Ⅰでは主人公・郁と堂上のその後の恋の物語ばかり。あまりにも甘すぎて笑ってしまうほどw。本編のラストでは2人の結婚後のことがちょろっと描かれたりしているけれど、そのちょうど間を埋めた感じかな。

とにかく似た者同士でとんと恋愛には疎い2人が恋に落ちてからどう近づいて行ったか、そんな話を有川さんは臆面もなく赤裸々に描く。あまりにもストレートなので(でもあいかわらず2人はどじくさい)読んでて恥ずかしいぐらいだけれど、微笑ましくもあり、本編で勇敢に戦った2人のもっと違う面がみられて楽しい。たぶん描いている有川さんがいちばん楽しいのでは?

有川さんもあとがきで書いているけれど、本編とはぜーーんぜん違う話(ともすればタッチも違う、まるで少女小説のような)なので、本編のつづきと思ってしまうと「え?」となる可能性ありだけれど、普通に別のお話と思って読めたら楽しいかも。もちろん本編知ってる方がなお面白いけれど。

おまけとしてDVDに寄稿された「マイ・レイディ」も収録。

2011 角川文庫

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