NY在住のサルサシンガーYOKOさんのツアーが終わりました(正確にいうとまだ東京が残っているので終わってないのですが、東京は別のホーン隊なので僕らのツアーは終わり)。昨年はいけなかったので2011年以来2年ぶり(忘れもしない3/11から始まったのでした)。今回も楽しかったです。最近はぜんぜんラテン音楽とくにサルサはやる機会がなくなって寂しいのですが、こうやってがっつりセクションでできる機会があるとうれしいです。とくにツアーみたいになると、どんどん変化するし。
このYOKOさんのツアーでは僕はバリサク(バリトンサックス)なのです。持っていても持ち運ぶのも大変だし、レコーディングとか以外ではなかなかがっつり吹く機会のない楽器なので、まあ慣れてないのもあるし、チャンスがないのですが、今回4回ライブやらせてもらって、なんだか楽器を操るのがうまくなったというか楽器との親和性が上がった気がします。前まではもう少しこのバリサクにたいして苦手意識があったのですが、今回ツボにうまくはまれたというか、この楽器の吹き方が少しわかったように思いました。ソプラノサックスがそうであるように、バリサクもバリサク的吹き方をちゃんとしてやる(当たり前ですが)必要があるということなんですね。で、元々魅力的だなー思ってた以上に好きになりました。
その理由のひとつがバリサクの役目というかおいしさ(味ではなくて、出す音のかっこよさというかなんというか)なのですが、YOKOさんの譜面は仕掛けがいっぱいあるタイプで、ベースとユニゾンをやってみたり、非常におもしろいテンションノートを吹いたりするアレンジの妙があって、それがバリサク心をすごくくすぐるのです。やりながら「あー、これかっこいいハモリの音吹いてるなー」とか「ベースとユニゾン気持ちいいー」とか思ってたりしたのです。まあ、テナーも割と低い音担当したり、とくに割とモダンなジャズのビッグバンドだとすごくかっこいいハモリのセクションとか吹いたりすることもあるのですが、やっぱりバリサクだともう一段突っ込んでいるというか、おいしさが違うというか、吹いてる人にしかわかんないのですが(笑)
なんせとても楽しかったので、もっと機会をつくって吹きたいです。その時はもうバリサク専門で(テナーとかももっていく、とかはしんどいし)やりたいですね。そんな機会ないかなあ。ビッグバンドよりも、そうですね、4とか5管編成ぐらいで、というのが楽しいかなと思います。
しかし今回のツアーではハプニングもありました。ライブ初日の前日にリハーサルをみっちりやったのですが、そのときに「やっぱりバリサク重いなー」とか単純に思っていただけだったのですが、大阪でのライブが終わった後、ばりばり吹いたこともあってか身体が痛い(特に左側が)と感じたのですが、その日はそのまま帰宅。次の日高松へ移動するのに集合場所まで移動中もまだ痛いなーとか思っていたのです。が、高松つく頃になると息するのもままならないぐらい左胸あたりが痛くなってきて、オリーブホールにたどり着いたものの楽器を出すこともできずにへたりこんでしまって、そのまま病院に連れて行ってもらいました。
もしかして気胸とか肋骨が折れてたりするんじゃないか?と勘ぐりたくなるぐらい痛かった(病院での問診票にもロクに字を書けないぐらいだった)ので、日曜だったけれどいろいろ急いでもらってレントゲンとCTを撮ったのですが、結局のところ肺や骨には異常なし(ほっ)。でも自分の身体の内側見るのってとても気持ち悪いというか緊張しますね。へんな陰映ってたらどないしよかとか思いますし。
なので、たぶん大阪でのライブの日に吹きすぎた&構え方がダメだった(重かったので横向きによっこらせと担ぐみたいにして吹いていた)んだろうなーということにして(結局そうだったかどうなのかは分からずじまい、これ書いている時点ではだいぶ治ってるのですが)、高松のライブはなんとか吹くことはできそうだったので、スタンドを調節して楽器をぶら下げずに演奏しました。姿勢ちょっとしんどかったですけれど、断然楽でした。なので、昨日今日のライブでもスタンドにおいて吹きました。2度とあんな痛いの嫌ですしね。やっぱり身体も筋力が落ちてるのもあるでしょうし、頸椎痛めたりしたら目も当てられませんからね。気をつけねば。ほんと肝を冷やしたハプニングでした。何もなかったからこうやって笑って書いてますがw
いやはや、こんなことも含めて楽しいツアーでした。
みなさんお疲れさまでした!