Dancing Shippolly / Ensemble Shippolly

(レビューより)
「息の重なり」をテーマに3つの管楽器と声、ピアノで奏でるアンサンブル・シッポリィの新作。

ジャズ的チェンバーミュージックの真骨頂を表現した「VERY SHIPPOLLY」に続く本作では、70年代ジャズファンク風のイントロに始まり、違うバンドの音源かと思いきや、突如アニソン風に聴こえなくもないエフェクティブな日本語ボーカル入りテーマに突入、中盤からシダー・ウォルトンがフリーに転身したかのような展開の(1)。チル 、ラウンジ、ディスコなどの要素が混在する(2)、複数の物語がクロスフェードするような多重録音の(3)、高音質、編集無垢のアコースティックサウンドが際立つ(4)(5)(7)(8)(9)、聴き手によっては渋谷系なんて言葉もよぎるかもしれない、がまさかのデューク・エリントン(6)。

ドラムやベースのないリズムが伸縮自在に紡がれる名曲マンテカのカヴァー(7)、そしてクロージングは誰もが架空映画のワンシーンを浮かべるに違いない(9)。録音はDC録音システムで、息づかいやアンサンブルの機微までを捉えることで定評のある五島昭彦。

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今回のアルバムはいい意味で、前作「Very Shippolly」を裏切る作品になったんじゃないかと思います。そのタイトルの示す通り、ダンスするかのようにリズム感のある楽曲をたくさん封じ込めました。今回も嬉しいことに僕が書き下ろした曲も2曲入れてもらいました。

シッポリィの特色でもある4人の息と音の重なりを楽しんでいただける楽曲もですが、西島さん渾身のエディットとミックスで生まれた曲たちもとても楽しいです。

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Dancing Shippolly / Ensemble Shippolly

1. ミラクル
2. discolomotion
3. リニア
4. Night Scene
5. すねぼん
6. It Don’t Mean A Thing (If It Ain’t Got ThatSwing)
7. Manteca
8. リレー
9. Dancing Shippolly

[member]
西島 芳 Kaori Nishijima (piano/voice)
武井 努 Tsutomu Takei (tenor&soprano saxophone, clarinet, flute)
中山雄貴Yuki Nakayama (trombone)
有本羅人Rabito Arimoto (trumpet, flugelhorn, bass clarinet)

[credits]
Recorded&Mastered by五島昭彦
Mixed byアンサンブル・シッポリィ
Recorded at 神戸100BANホール
木版画 by 尾崎カズミ
デザイン by wildpitch

[発売日] 2021/1/6

2020 NITECO STUDIO & MUSIC ARTS NS-0917 CD \2,500

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