石田衣良 – 下北サンデーズ

下北に居をおく小劇団「下北サンデーズ」のサクセスストーリー。劇団という小宇宙のなかだからこそ起こる人間関係の浮き沈み、劇団員というすごく魅力的か つかなり変わった人間たちの喜怒哀楽、下北という不思議な街(知らないけれど、そうなんだろう)、それらをコミカルにテンポよく描いていて、すごく軽く読 めて面白い。ちょっとだけ舞台にあがった経験があるから、すごく親近感をもって読めたのもよかったのかも。

ほんと近寄らなかったら全く知 りようのない世界、劇団・舞台。外からみてると貧乏臭くて暗くて堅くて支離滅裂でおかしな人間ばかりいるような世界ってイメージだったけれど、いやいや、 あそこには魅力的な人間(ばかり?)がたくさんいるし、誰よりも人間とか世界とか笑いとかリアルとかフィクションとかそんなんを真剣に見つめてる人たちが いるし、狭い世界だからこそ見える世界の縮図みたいなものがある。そういうことたちを素晴らしく瑞々しく描いていると思う。

また舞台に上がりたくなるなー。

下北サンデーズ
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