めちゃ久しぶりに村上さん。彼がデビューして間もない頃に書かれた短編たち7編。どの短編も村上さんぽい、なんとも抽象的なとらえどころのない、という か、すごく高尚なことを伝えようとしてるような気がするけれど、実はただの愚痴だった、みたいな、いったい何がいいたいのかわからないのだけれど、でも実 は一生懸命何かを伝えようとしているということは伝わってきてるような気がする、と思わせられる、でも実はなにもない、のような、文章。このレビュー自体 もそんな文になっちゃった。でも面白いのよ。理解をはずして、感覚や色やサウンドで追っていけば、なんだかすとんと落ちてきたりするのよね。不思議。「貧 乏な叔母さんの話」はたのしい。「最後の午後の芝生」はなんか男だけがわかる、若いときのアノ感じっぽい。
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