村上春樹 – アフターダーク

なんだか、カット割りされた映像をみているような描き方の物語だった。ある一晩の、姉妹と、トロンボーン吹きと、従業員さんと、ホテトルと・・・あまり普通はかかわり合わないような人たちが、ささいなことでつながって、ある一つの事件に関わったり、それとは関わらず眠り続ける姉、などなど、散発的なシーンがコラージュのようにでてきては、消え、焦点を絞るのが難しいように見えてしまう物語。読みやすいのだけれど、全体の物語のゴールがわかりにくくて、一度読んでもわかんない。でも不思議にそれが嫌な読後感になったりしない、不思議なタッチの文章だとおもう。

感想書くのもやはり難しい。もいっかい読まないとわからない。
でもおもしろくないかといわれたら、そうではない。
なんか新鮮。

講談社文庫 2006

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