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梁石日 – 血と骨

初めてよむ梁さん。在日文学のベストセラーといわれ、すごく話題にもなったので、なんの話かも知らずに手にとってみた。上下で1000ページほどにも及ぶ長編。

戦前戦中そして敗戦後の大阪。そこに住む在日韓国人たちの暮らしを描いた作品。どうして大阪に多数の韓国人が住んでいるかということ。戦前の日本の彼らにたいする処遇。まったく知らなかった世界のことだけれど、きっと事実だったことごとに、いちいち震えが来てしまう。それほど衝撃的なまでにリアル。読み終えて知ったけれど、実際に著者の父をモデルにした作品だそう。たしかに見聞きしたようなリアル感があるもんな。

いまでこそ子供のときからの同級生やら仲間やら、いろんなところに在日人たちがいるから、あまりなんの差もなく暮らしているけれど、彼らの歴史には暗い、覆せない、想像すらできないような思いがあるのだ、ということだけはわかる。それは怒りであり諦めであり。知らなかった、意識していなかった自分がすこし嫌だ。

しかしこの物語の主人公である金俊平という男が怖い。こんな男とでくわしたくないと思うぐらい、怖い。しかもなぜ彼がこんなに怒り、わけのわからないことをし、理解の出来ない言動をするのか。その源はなになのか?理解することも気持ちの一端でも知ること想像することさえできない。そういう血なのだ、といわれればそうと思うことしかできないけれど、あまりにもわからなすぎて、どうしたらいいのかわからない。でも真っ直ぐに熱いのだ、ということはわかる。

日本人はあまりにも穏やかすぎるのだろうか。

幻冬舎文庫 2001

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