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C.W.ニコル – TREE

宮崎さん関連で買って読んだ本。ニコルさんとはもちろん会ったことこそないけれど、ずいぶん昔にアファンの森を散歩させてもらったことがあるし、彼と親しい人が黒姫にいて、そこでよく遊んでいたのでもしかしたら会えるような方なのかもしれないけれど、畏れ多いなー(もちろん会ってみたいけど)。

この本は「月刊アニメージュ」(この雑誌が創刊された頃が懐かしい)に1988から1989にかけて連載されていた「The Tree」というコラムを文庫化したもの。ウェールズ生まれのニコルさんが故郷を出て、カナダでイヌイットと暮らしたり、エクアドルで国立公園の監視官をしたり、黒姫で原生林を保護したり、故郷のウェールズに新たに森をつくったり、屋久島にいったり、太地で捕鯨の調査をしたりなどして、いま(といってももう25年前だが)世界各地とくに日本で起っている環境破壊(それが国の政策としてやっているところに大問題がある)、森林の伐採などの問題を語ってくれる。この国に住んでいる人間が知らない/知ろうともしていないことをこうやって知らされること自体も問題だが、それほど環境破壊は深刻な問題だそう(ということを深刻に感じられてないことも問題だ)。

ニコルさんは言う、「一体どれだけ木の名前を言える?」。その辺に植わっている街路樹ならいくつかは言えるけれど、じゃあ山に入ってその辺に生えている木の名前をいったいいくつ言えるだろう、もしかしたら一つも言えないかも。植林された杉ぐらいかもしれない。恥ずかしい話。そして、ではそれらの木を切り倒したらいったい幾らになる?想像もできない。山には木々がたくさん植わっているし、建材などのために切り倒されたあとには植林されてるからこの国に森林破壊なんてないよ?と思っているかもしれないけれど、植林された森と原生林はまったく違う代物だということさえ知らなかった。

ニコルさんは世界各地や日本を飛び回って調査や活動をし、森の力の減衰、水資源の枯渇、自然災害は密接につながっているし、国際的なクジラ保護の問題や各地の紛争も実は同じ根っこをもつ問題だということを教えてくれる。

そしてラストはニコルさんと宮崎さんの対談。自然保護を通したこの国の将来のありかたについて、そして宮崎作品が訴える自然についてのものごとなど、興味深く読めた。

この本が刊行されて23年。果たして現状はよくなったのか悪化しているのか。。。

アニメージュ文庫 1991

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