江國香織 – 東京タワー

このひとの本はどうしても読むのに時間がかかってしまう。物語の流れがリアルな時間を支配してしまう。それほど内容が濃いというのか、物語が強いというのか。

19の少年2人と30代の大人の女2人の恋物語。単に恋の話が静かに熱く流れていく。日常のその部分だけを切り取ると、なんと印象深くなるのか。

ほんとこの少年たちの息づかいが、気持ちの揺れが、香りが伝わってくるようで息苦しい。なのになんでもなく日常はすぎていく、多少の山谷とともに。

不思議。

新潮社 2006

江國香織 - 東京タワー
江國香織 – 東京タワー

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