たかのてるこ – モロッコで断食(ラマダーン)

たかのてるこ氏の本2冊目。旅の本としては単行本化してるものでは3冊目なので、一冊サハラ編をとばしてるけれど、まぁいいか。

何も考 えずに訪れたイスラム圏の国モロッコ(だいたいこの国がどこにあるのかちゃんとしらなかったし、イスラムということもしらなかった)での相変わらずの珍道 中。運命とも言える出会いもあり、最後は壮大な愛の巨編になってしまうのだけれど、ほんまこれノンフィクションか?というぐらいジェットコースター的展開 するので、ほんとこのたかの氏ってのは自分自身が思っている以上のバイタリティーとエネルギー、キャラクターを兼ね備えてるんだとおもう。

こ の本を読んでモロッコという国よりも、イスラムの教えやその文化、断食(ラマダーン)なんかにいろいろ興味をもった。西側(いわゆるキリスト教圏やそれに 影響をうける国々)から見たイスラムというのは、とくに最近はとても悪い印象ばかり(植え付けられてる、ある意味情報操作だ!!)あるのだけれど、教えや その文化は同じユダヤ教から分派したものであるから、すごくうなずけるし、ある意味昔の日本人が普通にもっていたような感覚のものもあるよう。なのに宗教 やら国やら金がからむといまの世界情勢のていたらく、全く残念。

ま、そんなことはさておき、先進国に、都会に、住んでいると忘れてしまっているもの、こと、時間、そんなことを思い出させてくれる、そんなお話の詰まった、いい旅の本です。

幻冬舎 2004

モロッコで断食(ラマダーン)
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