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恩田陸 – ライオンハート

「いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ・・・」

時空間を超えて出会う男女の物語。簡単なタイムスリップものではなく、そのときによりその男女は違う年齢、シチュエーションで出会う。いつどういう形で出会うかはわからないけれど、出会った瞬間にその相手だとわかり、その出会う日を待ちこがれる2人。しかし彼らは決して結ばれることはない・・・・

SFと壮大な出会いの物語を巧くマッチさせた作品だと思う。解説によると恩田さんが好きな(影響うけた)結構たくさんの作品のオマージュなどもあるようだが、読んでないのでわからない。物語が時間、空間を超え、主人公2人も違う人間として現れるので、読んでいるこちらもたくさんの物語がどう結びついていくのか、最後までわからない。しかしこの2人の幸せな気持ちはずんずん伝わってくる。

すごくすてきなことに、この物語は5つの章から成り立っているのだけれど、各章のタイトルが実際にある絵画のタイトルと同じものになっており(各章に扉絵として掲載されている)、それぞれがその絵から(ヒントを得たのか、5枚の絵を持ってしてこの物語がうまれたのか、はたまた物語がこれらの絵を呼んだのか)関係する、もしくはその絵に描かれているシチュエーションを用いて、または連想される世界観を織り込んで描かれている。そのイメージがまた素晴らしい。絵から物語や音楽が生まれることはままあるけれど、複数の絵が複数の物語を生んで、それらが繋がっているなんていう状態を、しかもここまで完璧に描き上げた恩田さんはほんとすごいなと思う。

こんな出会いができる人ってうらやましいな。真実はそこにあるのかもしれない。一度読んだだけでは大筋は理解できるけれど、深く物語を読み解いていない気がする。何度か読みたい作品。

タイトルのライオンハートはケイト・ブッシュの曲からとったそう。

新潮文庫 2004

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