西山さん、ありがとう。

今日、正確にいうと昨日朝に大阪ジャズ界の屋台骨といっても過言ではない、ベーシストの西山満氏が亡くなった。享年78歳。あんなにパワフルで元気な人だったのに、と、今、なんともいえない気分。

西山さん、そして彼のお店SUBとはそんな縁が深い訳じゃない。SUBには実は数えるほどしかいったことがないと思う。それでもまだ若かった頃、あちこちのお店に行ってみたかった頃、あの開けにくい扉(笑)をひらいて入ったときの印象はなんとなく覚えてる。暗くて、こわ、だった。いまではますます少なくなっていっている「ジャズ」という文字の染み付いたようなお店。コーヒー飲むので精一杯だったように憶えている。

西山さんとは何度も演奏をご一緒した(でもライブとしてまるごとずっと一緒に、というのはほぼなかったように覚えてる)けれど、たぶん僕の名前おぼえてもらってない(でもここ数年は顔は覚えてもらっていたとおもう)。毎回「おい、お前誰だ?」からはじまって、演奏して、「お前いいな、またやろう」と言ってもらう、というのの繰り返しだったけれど、名前覚えてもらってないことなんてどうでもよくて、ただ一緒に演奏できたことがうれしかった。だって西山さんなんだもん。

一番覚えているのは清水さんの結婚パーティーのときのこと。2次会だったかでセッションになって、来ていたミュージシャンが入り乱れていろいろ演奏していた(あのときは本当に楽しい会だった!)。西山さんもご機嫌でベースを弾いて僕もそれに参加してという機会もあって、そのときすごく気に入ってもらえたらしく、「おいお前、なにかやろう!デュオだデュオ!よし、ブルースだブルース、キーはC!!」と声をかけてもらったので喜んでステージいくと、西山さんいきなりピアノ弾きだして、しかも曲はセント・トーマスだった、ということがあった。いまでもなんでああなったのかと笑ってしまうけれど、西山さんは思ったことやりたい人ですぐに素直にそれに向かえるひとだったんだな、と今思う。

気に入らない演奏にはまっすぐにダメ出しをし、「ブルースがなくてはダメだ」という西山さん。いまだから少しわかるような気がするけれど、「ブルース」=「人間」ということなのかもしれない。音楽で音楽を奏でるのではなく、人間で音楽を奏でないといけない、と、そればかり言ってもらってたんじゃないかと。

若手たちを可愛がりそして厳しくできる先輩、海外のミュージシャンが慕う人物がまたひとりいなくなった。大阪はまた寂しくなる。でもぼくたちは彼の姿を憶えている。微々たる歩みでも彼に近づき、そしてまた彼の遺したものをつないでいかねば。それが僕たちの仕事か。

***

西山さん、ほんとうにありがとう。
そしておつかれさまでした。
とりあえずちょっと休んでいてください。
またあいましょう。

(旧)2011.9月の日記

2011/9/30
神田秀雄(Ds)バンド@名古屋Jazz In Lovely

2日連続ラブリー。個人的2Days(笑)
今日はみなさんはじめましてのメンバーで。
ドラム神田さん、ピアノ太田さん、そしてベース加藤さん。
ぼくより一世代上の先輩方ばかり。
その中に混じらせてもらえる、これうれしいなぁ。

久しぶりに男前なサウンドの、「これがジャズです」というような感じ。
今はちょっとはやらない感じになったけれど、
一昔前はこれが主流だったしかっこよかった。
そんな見たり聴いたりしかしたことないような音楽の中に入れるのは楽しい。

めちゃ久しぶりのRくんが遊びに来てくれて最後はセッション。
楽しかったなぁ!

2011/9/29
小濱・武井@名古屋Jazz In Lovely

また名古屋に。今月は名古屋付いてるなぁ。
前から知っていたけれど今日はじめて一緒のドラムK田くん。
そしてMちゃんとT田くん、そして兄貴K濱さんと。

今日はありものの曲やら僕の曲やら、そんなのを取り混ぜながら。
K濱さんと一緒にやるのはいつも楽しい。なんか刺激的。
先日サックスオーケストラでご一緒してくれた人もたくさんきてくれて、
にぎやかなライブになった。

ラブリーひさしぶりだったけれど、
慣れたのか偶然か今日はすごく普通にできた。よかった。

2011/9/28
週末にあるスースーハーのリハ。
天気のすごくいい昼間からスタジオの中でごそごそ。
久しぶりにあうメンバーのみなさんお変わりなく元気そうで何より。

ぼちぼち音を出して思い出す。
新曲も島田さんのアレンジもどれもいい。
そして歌詞がいい曲多いな、実は。

たっぷり6時間やって終了。くたびれたー。

2011/9/27
武井3@萱島おとや

今日はレギュラーというかK前くんYくんとのトリオ。
おとやなので、普段のリーダーというよりは、セッションに近くやろうと。
それでもやっぱり先日のおかしな感じを引きずっているので、こわごわ。
スタンダードばっかりやる。
「わからなくなったら、ブルースをしろ」とギル・エバンスは言ったそうだが、
それに倣ったわけじゃないけれど、ブルースから。とにかくどっか掛け違ったものを直さないと。

2人のおかげで楽にはできたが、まだ苦しい感じだな。

2011/9/26
松田一志@三田ももたろう

電車でいくかどうしようか迷ったけれど、
荷物も多いので車で。のんびり走って気晴らしでもしたい。
ナビとかないので、事前に大体の地図を頭にいれて走っていくのだが、
最寄の駅まではいけたものの、そっから先はぜんぜんわからず。
ややこしい住宅街を抜けたりなんだりしてようやく到着。
到着してみたらわかったけれど、もっと簡単にこれるやん!笑

セッティングしてサウンドチェックなど。昨日リハやってるから楽ちん。
PAのH部さんはわかってちゃんとやってくれるので非常に楽。

で、ライブ。近所のお客さんなんかがたくさん。
なかなか三田の方々はおとなしいようで、
M田さんの煽りやいつもならこれくらいで掴めるだろう、というところでも反応薄く・・・
M田さんすごく苦労。でもどうやらすごく楽しんでくれてたみたい。

後半戦もなんだか静かな感じだったけれど、明らかに一回目よりは盛り上がってたもんな。
盛り上げるのって難しいよなぁ。盛り上げなきゃなんない、ってわけでもないんだろうけれど。

帰りものんびり走って帰る。

2011/9/25
昼から明日のリハ。M田さんのとき最近はN田さんとのトリオが多いが、
今回はS野くんD本くんとの4人での初めての試みなので練習しなければ。
トリオは俊敏だが、4人になると少しアレンジ考えないとおかしくなるので。
いろいろ試行錯誤して、あとは明日か。

2011/9/24
武井努3@谷町5丁目グラバー邸

昨日に引き続きリーダートリオ。メンバーも同じなので気楽なはずなのだが、
昨日のことがあるので、自分が自分で信じられず、恐る恐るステージへ。
お客さんの助けもあって、なんとかなんとか、
ごまかしているわけではないけれど、だましだまし演奏。
いいところもあったが、なんかやっぱりガタガタ。どないしたんやろか。

2011/9/23
武井努3@豊中 我巣灯

すごく久しぶりの我巣灯。2年に一回ぐらいのペースか。
昔いちばん最初につれてきてくれたのは先輩のY田さんだったと思う。
やっとこのお店もライブを再開してくれたのでうれしい。

今日はなんだか一人から回り。なんかわからん状態。
K前くんにも「どないしたんや?」と突っ込まれる。
が、なんでこうなのかちっともわからない。落ち込む。

2011/9/22
たけタケ@三宮Y’sRoad

ゆっくり集まってリハするでもなくご飯食べに行く。
中華屋さんが休みだったので、以前も行った定食屋さん。
また休みの前の日だったので、
頼んでもないのに大量におかずをくれた。うう、おかげで腹いっぱい、食べ過ぎた。

今日はお客さんがとてもたくさん来てくださった。
なので調子にのってしゃべりまくる僕とS水さん。
でもその日の感じがそのまま演奏にでるのがこのユニットのよさなのよね。

たくさんしゃべってたくさん演奏。
今宵もいい演奏だった。

2011/9/21
MITCH@梅田ニューサントリー5

ピアノのS山くんがNGになったので急遽ギターでTAKUが来てくれた。
S山くん大丈夫かなぁ。ちょっと心配。

ライブは今日もすごく盛況だった。
定点観測のようにいつも同じ状況で同じようにやっていると、
自分の立ち位置や状態がわかるからいい。

2011/9/20
7SONORA@千日前B-ROXY

ずいぶん前にもゲストで入らせてもらった7SONORA(前は7TRIOだった)。
今回ミニツアーをするということで大阪だけ参加させてもらう。
昨日高松でライブだったという彼らはえらいノリで、元気。
さらに今日はもう一人ゲストでスティールパンとパーカッションのY下くん(久しぶり!)も参加してくれて、
いよいよ賑やかな感じ。

お店に入って準備、サウンドチェックと曲のチェックをちょっとだけ。
ほとんど憶えてない状態なので、すべてが新鮮。
でもなんとか打ち合わせだけでいけそうな感じ。

NANAちゃん人気はさすがでラテン関係者やら、
BAIRA関係の人もたくさんきてくれて、満員御礼(入れなかった方もいらっしゃったそう、すいません)の中でのライブ。
最初からえら盛り上がりで、お客さんほったらかしか?という勢いだったけれど、
お客さんもついてきてくれるし、曲も演奏もいい感じで、
さらにダンサーKIKIのレッスンやショーもありなんかでおお盛り上がり。

最後にはRちゃんやらN西さんまで参加してくれてすごく賑やかに。
トリオだったらわりとしっとりなのに、すごくノリノリ、
お客さんも踊る踊る、なライブで非常に楽しかった。

2011/9/19
欲しいものがあって買い物に出かけるが、めぼしいものなし。
歩き回って疲れた。けれどたまには人ごみも悪くないなー。

2011/9/18
昼に小阪ジャズストリートへ。
なんか東大阪あたりだけじゃないけれど、あちこちジャズストリートが流行ってるなぁ。
全体でまとまってシリーズ化したらいいのに。

小阪に降り立つのははじめて。駅前でも賑やかに演奏してる。
ちょっと離れた料理屋さんでライブ。F井さんとははじめてのDUO。
リハもなにもなしでぶっつけだったけれど、
F井さんの歌がぐっとくるので、僕もぐぐっとやる感じで。
あっという間の45分だった。
もっといたかったけれど、急いで市内へもどる。

森村献スーパー・ラテン・セッション@京町堀CHOVE CHOVA

昨日に続いてラテン。
ショビはやりやすいから好き。適当にセッティングして、ちょっとリハしたらOK。
でも今日は夕方のライブなので時間ぜんぜんなし。
すぐにお客さんやってきたが、出足はおそし。
もしかしてと思うと、やはりみなさん時間勘違いしてる人多かったよう。

で、昨日のノリそのままライブスタート。
もうほぼ最初から遊びにきてくれた中路さんが参加してくれて2フロントになったので、
盛り上がるし、楽しいし、言うことなし。
2ステージ今日も張り切ってやってしまった(笑)

終わってから近くで打ち上げ。わいわい飲むの、楽しいなぁ。
森村さん、美座さん、中路さん、おおきにでした。またやりたいです!

Weblogでもレポートを >> 「森村献スーパーラテンセッション」

2011/9/17
森村献スーパー・ラテン・セッション@木屋町スパニッシュハーレムクラブ

森村さんとは何度かライブで対バンとかになってお会いしたりしたことはあったけれど、
演奏するのは初めて。そして美座さんも同じく。
なので今日は楽しみ半分、こわごわ半分で。
雨が降りそうな中河原町についたらいきなりA藤さんにでくわしたのでびっくりした。

お店まで案内してもらって(わかりにくかった)無事到着。
森村さん、美座さんに挨拶してセッティングして。
PAの調子がいまいちでリハできるまでに結構時間かかってしまう。
で、リハ。うん、いい感じ。というかこういうラテンセッションだったらなんぼでもしたい。
リハから楽しい。

で、終わってから有喜屋さんにそばたべにいって、
もどってみると結構たくさんのお客さんが。そこから始まるまでにもたくさんいらして、
盛況のなかライブスタート。
踊れるスペースも十分にあるのに、森村さんファンのみなさんは最初はじっと聞いていた。
でもやっぱり踊らないと面白くないもんなぁ。どんどんみなさん踊っていい感じ。

2回のステージともたくさん踊って演奏して、すこぶる楽しかった。
晴れやかなラテン、いいなぁ。明日も楽しみ。

2011/9/16
Joe Guy’s Band@梅田AKASO

大阪の賑やかなバンドばっかりあつめてのイベント。
Joe Guy’sバンドにTomoちゃんのバンド、そしてKAJA & Jamin’。
もともとはJoe Guyのバンドだけの予定だったけれど、
Yammyも参加するTomoちゃんのバンドにも乗ることに。

今日はホーンセクションはMコちゃんとの2人だけだったけれど、
先日のM田さんのレコーディングでも思ったように、2人だけでも結構できるし、
場合によってはかなりタイトにできるので2人でも十分楽しかった。

やっぱKAJAはかっこいいなぁ。
昔ちょっとだけJaminに参加したときのこととか、
それこそE.D.F.が最初に出てたCLIMAXのこととかいろいろ思い出した。
あ、松山でもいろいろやったよなぁ。KAJAの曲もバンドも好きだなぁ。

2011/9/15
Words Of Forest@三宮BigApple

今日はM本くんの星座シリーズ第5弾となる「さそり座」という新曲があったり、
S野さんの新曲があったり(これがめちゃくちゃカッコよかった!!)、
僕やM原さんの曲をやったりと、いつものM本くんの曲ばかりではない、
たくさんの曲をやったのがすごくよかった。

やっぱりカラーが変わると演奏も違うし、それによりライブの幅も変わる。
同じ人間が書いた曲は似るのよね、自分の演奏もそうだし。

ああ、S野さんみたいな曲書けたらなぁ、と嫉妬してみたり。

2011/9/14
オフ。家作業。
来月ある見原やんのライブのために作曲(今回は詞をもらってから曲をつけるということに初トライ)
しているけれど、遅々として進まず。才能ないなぁ。
一日かかっていろいろ工夫してひねり出してみるが、出来たものは、うーーん、
もうちょっとー、という感じ。難しいなぁ。これ。楽しいけど。

2011/9/13
北浜RUMBA

昨日に続いてすごく綺麗なお月さんがでてるし、川沿いは気持ちいい風でテラスはいい感じ。
やっぱりとなりのテラスを使うのはアレなので・・・なんとか隅っこにセッティング。
3人だとなんとかいけそうね。この感じがやりやすいなぁ。

今日は火曜日だったけれど盛況で、知った人も知らないひともたくさん来てくれ、
しかもいろいろ聞いてくれたのでうれしかった。今日はやりやすかったなぁ。

2011/9/12
結構ぐっすり眠ったけれど、その後もうだうだしまくる。
T山さんちにいると時間の感覚がなくなってしまう。
飯食べたりコーヒー飲んだり、本読んだりしてゆっくり過ごす。

小濱・武井テナーサミット@名古屋STAR☆EYES

何年ぶりか忘れてしまったぐらいのSTAR EYES。
お店の雰囲気もマスターも変わってなくてうれしい。
昨日のそのままの感じで。

月曜だったけれど、たくさんのお客さんが来てくれた。
さすがK濱ファミリー。昨日よりはちょっと調節してやれたかもしれないけれど、
やっぱりやりすぎちゃうなぁ。いかんなぁ。

でも3日間、違う空間に身を置いて、なんかすこしくっきりした。
会えたみなさん、また。ありがとうございました。

3日間の東海の日々はこちらで >> 「東海3days」

2011/9/11
ゆっくり起きて(というか起きられなかった)片付けとかして、
うだうだしてから妙法寺をあとに。また来たいなぁ。
近所のお風呂屋さんにいって汗を流し、うまいラーメン食べて復活。
一路四日市へ。

小濱・武井テナーサミット@四日市Full House

すごく久しぶりにベースのS田さんと。CUG以来かな?
四日市の街は日曜ということもあって静かだったけれど、
久しぶりの小濱さんとのバトルは、暑すぎて、長すぎて、えらいこっちゃになった。
すごく長い時間演奏してしまった(^^ゞ

2011/9/10
今日から3日間東海地方に。電車で行くか車でいくか迷ったけれど、
天気もよさそうだしのんびりドライブしたかったので車で。
いい天気のなかを昼前にでてえっちらおっちら。
高速は空いていてすこぶる快適。

しかし目測というか時間の目安間違ったのか、
はたまたのんびり走りすぎたのか(笑)
到着予定時刻にたどり着けそうにない・・・・。
しかも近所までたどり着いたはいいものの、そっから迷う迷う。
しかしなんとか到着、妙法寺!

チャリティーライブ@岐阜 恵那 妙法寺

小濱さんの誘いで。
毎年ここでライブやってるそう。
しかも門下生のサックスばっかり集まってビッグバンドしたり、
ゲストのバンドでたり、住職さんとのコラボあったり。

どれもすごく面白かった。住職さんとのコラボ(そう、お経とのセッション)はもっと長くやりたかったなぁ。
サックスビッグバンドは普通ならトランペットの1stがやるところをソプラノで。
懐かしい曲なんかもやって、すごい楽しかった。

2011/9/9
朝からさる学校公演。
会場が遅めにしか開かないらしく、楽に集合するが、
そっからがあわただしかった。ささっと準備してすぐリハ。
今日はダンスチームやら吹奏楽部との合奏があったりするのでその練習を。

それだけやったらもう生徒たちがやってくる時間になったので、
着替えたりいろいろしてたらもう開演。ああ慌しい。

公演自体は落語家さん(これが間が結構おもしろかった)のMCが入ってわりとノンビリした感じだった。
どんなんでもビッグバンドの演奏は楽しいので、
こっちが楽しいことが向こうに伝わるといいなぁ、と。

ダンスチームとのコラボ。こっちは一生懸命吹いてるのでほぼ見れなかったのだが、
リハも本番も同じシーンでダンスによって譜面が飛んでいくっていう事象があって、おもしろかった。
吹奏楽部との合奏はすごいハプニングが起こったが何事もなく進んでいったのが面白かった。
指揮にあわせるのって、なれないなぁ。

夜は天満へ。山内・牧・武井@天満じゃず家

みんなぎりぎりになって集まってすぐ本番という流れだったけれど、
ぜんぜんそれでOK。生きている音楽はすぐそこにある感じ。
今日もMちゃん素晴らしい。吸い付くような感じ。
そしてU子ちゃんはいってトリオになったら、ほんともうマジックのような演奏。

なのに聞いてくれる人非常に少なし。
非常にいい演奏だと思うし、ぼくたちはとても満足しているのだけれど、
お店にも申し訳ないし、寂しいなぁ。みんな何を聞きにどこにいってるのやら。

でも懲りずにこのトリオ、まだまだやります。ええ。

2011/9/8
明後日からの名古屋方面には車で行くつもりなので、
久しぶりのロングドライブに向けてちょっと調整したり。
久しぶりにエンジンオイル入れ替えた。もっと頻繁にしないといけないんだけどな。
というのと車、洗いたいなぁ。

一昨日に引き続き北浜RUMBA。
今日はぼちぼちな感じだった。

2011/9/7
昼からあさってある学校公演のリハーサル。
まぁさっとおさらいしたらOKOK。その後別のスタジオいって個人練したり。
クラ吹くの楽しいなぁ。

2011/9/6
武井3@北浜RUMBA

今日はギターとベースとのトリオで。
先日の雨からは打って変わって気持ちいい天気。
この時期はテラス本当に最高だな。

2011/9/5
家作業が進まないので、天気もちょっと回復しそうだしと、
気分転換に近所に出かけてみたりする。買いたいものもあったし。
ちょっとだけ買いたいものみつけるが、肝心なもの見つからず。

しかし作業、全く進まん!焦るわー。

2011/9/4
昼仕事。まだ台風の余波で雨風がある。でもなんとか降り込んだりしなくてよかった。
さっさと家に帰って作業。まったく進まない。

2011/9/3
台風が居座ってんのか?というぐらいゆっくり移動。
紀伊半島や山陰でえらい被害が出始めてる。
最近の天候っておかしいよなぁ。
相変わらず都市部は風がびゅーびゅー吹くだけだったりして雨があんまり降らない感じで、
その分田舎にどっしゃり降ってるみたいにみえる。

キレっトリオ@八戸ノ里Green Note

ちょうど一年前ぐらいぶり。同じメンバーにゲストで。
相変わらず緑色っぽい照明で店内が綺麗。
準備してちょっとリハして後は本番まち。
久しぶりのメンバーとあーだこーだしゃべるのは楽しい。

ライブは賑やかな感じで。
今日もリクエストあってH田さんのオリジナルたちを。
前回やったときよりもう少しよく分かるようになったと思う。
あとはスタンダードなどなどを。
リクエストで久しぶりにやる難曲なんかもあってスリリングだった。

帰り道は雨がひどい。

2011/9/2
台風がきてる。しかしめちゃくちゃのろくてもうまもなく暴風圏にはいるだの、上陸するだの言われだしてからだいぶ経つ。
おかげで西日本各地は大雨。神戸もえらい風。こんななかお店は開けてるそうだけれど、お客さんくんのかな?

福呂さんとDUO@北浜RUMBA

お店に着いたときはちょっとだけのお客さんでやっぱりなーとか思っていたのだが、
いやいや、時間経つごとにやってくるやってくる。
周りのお店が臨時休業とかしてるからかもしれないけれど、普通に働いてるひともいるみたいだし、
なんといっても大阪市内は風は強いが台風が来てる!という感じほどでもなく・・・・
ヘタしたら傘差さなくてもいい感じ。

ゆったりと演奏。やっぱりDUOぐらいで店内は楽でいい。
外は気持ちいいけれど、演奏にはちょっとしんどいところあるもんな。

2011/9/1
もう9月はやいもんだ。2011年もあと1/3か。
しかし8月の終わりぐらいから急激に寒くなった。なんなんだろ今年の天候は。

E.D.F.@俊徳道Crossroad

久々にこのお店で。
騒音(でもないはずなんだけれど)の苦情のために演奏時間やら音量やら制限されているので、
今日はちょっと静か目な感じでーといってはじまったのに、
S水さんの反骨精神爆発?か、結構派手な曲ばっかりやる。
しかも珍しい曲なんかも飛び出して。面白いなあ。

好きな曲の思わぬ由来なんかも聞けたりして、なんかしんみりしてしまった。

松田一志Recording

8月ももう終わりという28日と30日、SoulFeverやら最近では西田まこと(Gt)とのトリオとかでよくご一緒している松田一志氏のレコーディングがありました。このところ年に数度SOUL、FUNKセッションなどでご機嫌なギターを聞かせてくれる安達隆之氏のプロデュース。当日スタジオに入るまで結局なんの曲をやるのかも知らない(決めてない)ままでのスタートでしたが、これがすごく楽しかったのでした。

今回はこういうセッティングで。MD421とU87の組み合わせ

28日はその松田、西田両氏とのトリオの録り。普通ならこういう音楽(SOUL、R&BやらAORやら言われたりするけれど)なんてとくに今の時代の場合、パラで録る(別々のブースなんかで同時録音、もしくはダビングしていく)のが通常だけれど、このトリオはとにかくライブで鍛えて(?)いるので絶対一発録りでその雰囲気を伝えたほうがいいというコンセプトで(実際、そのほうが生き生きする、当たり前)録音しました。普通ならバンドでやるような感じの曲たちなのですが、ライブで散々やってるので”トリオでの音”というものが出来上がっていて、単にバンドでやってるのをちょっとアコースティックでやりました的な感じではなく、3人での音が出来上がっており、録音してみるとやはりそんな感じが思いっきりでててすごくよかったです。試しにやって、細かなアレンジを確認して(といいつつちょっとゆるいほうが自由度あってガチガチにならずによい)、それでもう一度か二度やったらOK、みたいな流れで。

結局3曲録りましたが、残念ながらぼくがタイムアップになってしまい、一曲だけぼくはダビングになってしまいましたが・・・・(:_;)

そして、30日はセクションを。相棒堂地誠人(Sax)とのSax2管という、まことに男前なセクションでした。いや、顔がというわけじゃなくて、普通なら金管楽器も入れたくなるような音楽なのにそこをSaxだけにしてある意味渋く、ある意味いい感じに頭悪い感じで(これほめ言葉です)やってみました。堂地氏とはもう長く一緒にやってるので、どういう感じがカッコいいか、いい感じか、とか、曲によってどういうニュアンスが適当か、というようなセンスが共有しやすいので、一緒にやるのが非常に楽なのです。

マコちゃんと向かい合わせで

アレンジやアイデアは彼に任せて3曲セクションをやりましたが、最初にベーシックトラックを聞きながらマコちゃん(堂地氏)のアイデアを聞き、一度何も考えずに録ってみてから改めて相談して、方向性がまとまってからちゃんと録る、という進め方(ま、普通ですな)でやりましたが、どれも非常にスムーズでした。ま、Sax2管なのでそんな複雑なことできないし、どちらかといえばグルーブ重視で音を抜いたアレンジ(あんまり吹かない)だったので、逆に適度なきちんとさとゆるさ、そして徹底的に良いグルーブでやらないとすごくいまいちになるシロモノだったのですが、いやー、彼とのセクションはほんといい感じになります。何度かトライしているうちに、「ああここか」という位置が決まって、あとはそれを着実にやれればいいので、ブースの中で(結局同じブースの中で顔見合わせながら録った)ノリながら楽しくレコーディングできました。やっぱり部分録りよりも一曲まるまる通してのほうが格段にいいですね。いやー、楽しかった。

これらの録音はシングルとアルバムという形で世に出るはずなのですが、まだどんな形になるのかはお楽しみということで。僕も出来上がりが楽しみです。

やっぱりレコーディング楽しいです。どなたでもなんでもいいから誘ってくださいね!

このスタジオ、物凄い機材が溢れてます。MOOGのタンス!初めて見た!

 

2011.9月のスケジュール

■■■ リーダーライブ ■■■

9/23(Fri) 武井努3
豊中 我巣灯 06-6848-3608 20:00~
17:00~ 2,500
[メ]武井努(Sax)、宮上啓仁(B)、小前賢吾(Ds)

9/24(Sat) 武井努3
大阪 谷町五丁目 グラバー邸 06-6768-5963
20:00~ 2,000
[メ]武井努(Sax)、宮上啓仁(B)、小前賢吾(Ds)

9/27(Tue) 武井努3
寝屋川 萱島 OTO屋 080-6126-1529
20:00~ 2,000
[メ]武井努(Sax)、萬恭隆(B)、小前賢吾(Ds)

■■■ その他のライブ ■■■

9/1(Thu) E.D.F.
東大阪 俊徳道 Crossroad 06-6736-8870
20:00~ 2,200
[メ]清水武志(p)、西川サトシ(b)、武井努(Sax)、田中洋一(Tp)、光田臣(Ds)

9/2(Fri) 武井・福呂DUO
大阪 北浜 RUMBA 06-6222-6700
20:00~ カンパ制
[メ]武井努(Sax)、福呂和也(B)

9/3(Sat) 廣田昌世4
東大阪 八戸ノ里 Green Note 06-6724-88114
19:30~
[メ]廣田昌世(B)、橋本裕(Gt)、高坂照雄(Ds)、武井努(Sax)

9/6(Tue) 武井3
大阪 北浜 RUMBA 06-6222-6700
20:00~ カンパ制
[メ]武井努(Sax)、野江直樹(Gt)、畠山令(B)

9/8(Thu) 武井3
大阪 北浜 RUMBA 06-6222-6700
20:00~ カンパ制
[メ]武井努(Sax)、福呂和也(B)、森本太郎(Ds)

9/9(Fri) 山内詩子(Vo)
大阪 天満 じゃず家 06-6377-1130
20:00~ 2,500 (1food, 1drink付)
[メ]山内詩子(Vo)、牧知恵子(Pf)、武井努(Sax)

9/10(Sat) 小濱安浩・武井努
■岐阜県妙法寺第14回チャリティーコンサート
岐阜 恵那市 妙法寺 0573-43-2275
[出演]小濱安浩(Sax)、武井努(Sax)、藤山ET英一郎(Ds)、奥村和彦(Pf)、徳田智史(B)、大窪玄栄(As)、マユミロウ(Vo)、The Sax Jazz Orchestra他

9/11(Sun) 小濱安浩・武井努
■テナーサミット2011
四日市 フルハウス 059-352-4977
20:00~ 前 3000 当 3500
[メ]小濱安浩(Sax)、武井努(Sax)、藤山ET英一郎(Ds)、奥村和彦(Pf)、島田剛(B)

9/12(Mon) 小濱安浩・武井努
■テナーサミット2011
名古屋 STAR☆EYES 052-763-2636
19:30~2,000
[メ]小濱安浩(Sax)、武井努(Sax)、藤山ET英一郎(Ds)、奥村和彦(Pf)、島田剛(B)

9/13(Tue) 武井3
大阪 北浜 RUMBA 06-6222-6700
20:00~ カンパ制
[メ]武井努(Sax)、箕作元総(Gt)、福呂和也(B)

9/15(Thu) Words Of Forest
神戸 三宮 Big Apple 078-251-7049
19:30~ 前1,800/当2,000
[メ]森本太郎(Ds)、清野拓巳(Gt)、三原脩(B)、武井努(Sax)

9/16(Fri) Joe-Guy’s Band
■OSAKA SUMMIT!!
大阪 梅田 AKASO 06-7897-2450
前売 3,500yen/当日 4,000yen(自由席・1Drink&1Food代別)
[出]Joe-Guy’s BAND 2011 / KAJA&JAMMIN /SUMMIT Special BAND fet.Yammy [Sassy Tomo(Key&Vo)、Gutti 谷口(G)、堀尾哲二(Dr)、有福珍(B)、Yammy(Vo)]

9/17(Sat) 森村献スーパー・ラテン・セッション
京都 四条 スパニッシュ・ハーレム・ラテン・クラブ 050-1016-0099
20:00~ 前3,000 当3,500
[メ]山田祥央(B)、森村献(Pf)、美座良彦(Perc)、安藤弘(Tim)、武井努(Sax)

9/18(Sun) 小阪ジャズストリート
小阪ジャズストリート
14:00- 食事処まねき [メ]藤井美穂(Vo, Pf)、武井努(Sax)

9/18(Sun) 森村献スーパー・ラテン・セッション
大阪 京町堀 CHOVE CHUVA 06-6225-3003
Open 16:30 Start 17:00? 3,000
[メ]山田祥央(B)、森村献(Pf)、美座良彦(Perc)、安藤弘(Tim)、武井努(Sax)

9/20(Tue) 7 sonora
■秋のお騒がせツアー
大阪 千日前 B-ROXY 06-6633-8205
19:30~ 2,500
[メ]奈奈(Vo)、山田や~そ裕(Gt)、とくじろう(Perc) ゲスト:武井努(Sax,Fl)、KIKI(Dance)

9/21(Wed) MITCH(Tp,Vo)5
大阪 梅田 ニューサントリー5 06-6312-8912
Live Time 19:50~20:30/21:00~21:40/22:10~22:50 1,800
[メ]MITCH(Tp,Vo)、永田充康(Ds,Vo)、武井努(Sax)、杉山悟史(Pf)、宮上裕仁(B)

9/22(Thu) たけタケ
神戸 三宮 Y’s Road 078-241-8803
20:00~ 1,000
[メ]清水武志(p)、武井努(Sax)

9/26(Mon) 松田一志(Vo)
兵庫 三田市 ももたろう 079-564-5888
19:00~
[メ]松田一志(Vo)、城野淳(Gt)、武井努(Sax) ほか

9/29(Thu) 小濱安浩・武井努
名古屋 栄 jazz inn LOVELY 052-951-6085
19:30~ 2,200
[メ]小濱安浩(Sax)、武井努(Sax)、牧知恵子(Pf)、徳田智史(B)、倉田大輔(Ds)

9/30(Fri) 神田秀雄(Ds)4
名古屋 栄 jazz inn LOVELY 052-951-6085
19:30~ 2,000
[メ]神田秀雄(Ds)、武井努(Sax)、太田邦夫(Pf)、加藤雅史(B)

小川洋子 – 猫を抱いて象と泳ぐ

まずタイトルがすごく素敵。「猫を抱いて」という部分だけでもうっとりしてしまう(猫好きです)のに、さらに「象と泳ぐ」。いったいなんのことか?と思ってしまうほどメルヘンなタイトルだけれど、ちゃんと意味があって(当たり前か)、チェスと少年のお話。

チェスというものの駒の動かし方や遊び方を知っていても、その世界にこれほど深遠な、宇宙的な世界、文化があったとは知らなかった。将棋や碁などももちろんそうなのだろうけれど、これらがもっと自己探求的、禅的なイメージを感じるのに対して、チェスはもっと音楽的な耽美的な退廃的なイメージを感じる。これはヨーロッパのものだからだろうか?物語のなかで対局を描くシーンで詩的な、音楽的な描写が見られるからそういうイメージを抱いてしまったのかもしれないけれど、たしかにそんな風なのではないかとイメージしてしまう。

「美しい棋譜」。ああ、いったいそれはどういうものなのか!考えるだけでわくわくしてしまう。そしてチェスの対局は決して争いではなく、美しい音楽と同じように相手の駒の動き・考えと呼応して生み出すハーモニー、旋律である、と。勝つか負けるかではなく、どのような棋譜を残すのか(過程)が大事である、というところは、書かれた楽譜をいかに演奏するか – 作曲者の意図そのままだけではなく演奏者たちの気配りとそれぞれ少しの自己主張、聴衆と演奏者の期待と主張のバランス、その場限りでしか存在しないものへの挑戦 – に似ていると思う。

この物語のおかげで非常にチェスとその文化、人々に興味をもってしまった。

象というのが少年(物語では大人になっていくけど)にとってのかわいそうな、そしてある哲学(大きくなることは恐ろしいこと)の対象として登場するけれど、この象というのはチェスでいうところのビショップ(僧正)のもともとの姿だとか。そして猫を抱くというのは実在した「盤上の詩人」と呼ばれたアレクサンドル・アリョーヒン(アレヒン)の姿だそう。

アレクサンドル・アリョーヒン
アレクサンドル・アリョーヒン

文集文庫 2011

伊坂幸太郎 – ラッシュライフ

結構厚い本で断片的かつ同時進行、しかしまったく関係ない物語が進んでいくので一体何がなんだったか?誰がどれだったか?こんがらなりながら読みすすんでいくうちに、物語がひとつふたつと重なっていき、やがて全体像が見えてくるという、これまた見事な構成美というか複雑さをもった作品。いやー、すごいなぁ。話自体のおもしろさよりもこの見事さのほうに感心してしまう。

神のごとく予言をする男、生きている死体、金ですべてが手に入ると信じている男、巻き込まれ青年、達観した空き巣・・・・さまざまな人間がばらばらに存在しながら交錯していく。ミステリアスな部分だけを取り出してもとてもおもしろいし、各人物像がくっきりしていておもしろい(これほど個性的な、というかくっきりしたというか、カラーが違う人間たち)し、物語のばらばらさ加減もいい。そしてそれが見事に繋がり収束する感じ。まるでとんでもない音からすごく遠回りしていたのにあれよあれよという間に見事に(しかも憎くなるほど洒落た音に)着地するドミナント進行のよう。

あまりにも複雑で時系列もこんがらがるのでネットには時系列を整理してくれる人がいるほど。なのであわてて読むとほんとよくわからない。一体どうやって書いたのだろう?と考えたけれど、もしかしてまともに書いてからちぎってばらばらに(でもすばらしくうまい手順で)並べたのかもなーと思ってしまうぐらいばらばらだ(決してそんな面倒なことはしないだろうけれど)。現代音楽、ミニマム音楽のよう。まぁちょっとつぎはぎがすごくて全体がわからなくなってしまうので、そのつぎはぎぐあいに圧倒されて物語の本筋の面白さが隠れてしまいそうになるのが難点だけれど、おもしろいことには違いない。でも強烈な印象はないかも。

印象に残るのは登場人物の黒澤さん。彼の吐く台詞がいちいち面白い(彼は他の作品にもでてきた!)。プロの泥棒である彼が言う。「誰だって人生のアマチュアだ」。その通り!

タイトルをカタカナにして英語をいろいろ充てるというアイデアもいい。音楽好きなのであろう伊坂さんを想像させる。やはり「Lush Life」を一番に想像してしまう。好きな曲。カバー表紙の絵も素敵。人生は交差することにこそある、のかも。または分かれ道の連続、ということなのかも。

新潮文庫 2005

『TAKETAKE』好評発売中

ぼーっとしている間に数日経ってしまいましたが、先月予告していたとおり先週18日から武井努・清水武志DUOアルバム『TAKETAKE』(たけタケ)発売しはじめました。といってもいつものごとく、ライブ会場での手売りと、郵送での販売のみになってしまっていますが。(購入やお問い合わせはこちらへメールを edfmailto@gmail.com

どさっと来ました♪ 売るほどあります(笑)

購入いただいたみなさまにはすごく好評でうれしい限りです。自分たちでつくっておいて言うのもなんですが、すごくいいと思います。まず音がいいですし(これ実はすごく大事)、何度も作り直したジャケットもすごく気に入ってますし(また、手触りがいいんですよ。すべすべしていて)、やっぱり演奏がなんだかすごくいい感じなのです。さっと聞くとなんでもないデュオアルバムなのですが、何度か聴いているうちにどんどん味が湧いてきて、何度でもしがんじゃうスルメのようなアルバムに仕上がってます(笑)

僕や清水さんに出会わないとなかなか入手できないシロモノかもしれませんが、なんとか頑張って販路拡大したいと思います。たくさんの人に聞いてもらいたいですから。いつくかの時代を越えてさえ聴かれ「いいねぇ」といわれるアルバムになってほしいです。ぜひ!

アルバムのイメージPVです。

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武井努(Sax) & 清水武志(pf) Duo Album 『TAKETAKE』 (たけタケ)

1. 独り言
2. ねこさんポ
3. 春のきざし
4. But For You, I Couldn’t Live Any Longer
5. こもれび
6. interlude
7. Baby Scrapper
8. 星空
9. Hey Doctor
10. フィルム
11. Para Cha

Follow Club Record FC-003 2,000
2011年2月録音

清水武志(Pf) http://followfukano.com/
武井努(Ten & Sop Sax) http://tsutomutakei.wordpress.com/
E.D.F. http://www.kh.rim.or.jp/~takei/

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P.S.
近いうちに収録されている曲たちの解説を書きたいと思います(清水さんとの連動企画になります、きっと)。それもお楽しみに!

レコーディングとマイク

昨日お昼間にちょっとレコーディングがありました。ライブもたまに一緒になるけれどこういうレコーディングによく呼んでくれる足立くんの仕事。Tpには築山くんに来てもらって。直前に送られてきたデモ音源を聴いてもそう難航しそうなものでなかったので、気楽にスタジオ入りしました。彼の仕事のときのほとんどはここという福島(大阪のね)にあるスタジオ。ここは雰囲気もいいし、音がいい(いい具合の響きのなさ、空間の広さ)のでやりやすくて気に入っています。

そしてここに来ることの楽しみが、お気に入りのマイクに出会うことなのです。Charter OakのSA538Bというチューブコンデンサーマイクで、さほど高価ではないらしいのですが、すごく自然なそのままの音で録ってくれて、音をプレイバックしてもらったときも、その音質だけで満足してしまいそうになっちゃうのですが、すごく僕には合ったマイクのようなのです。

このマイク、好きなんですよー

レコーディングの現場ではいろいろエンジニアさんが用意してくれるマイクと対峙することになるのですが、どこでももちろん高品質のいいマイクを用意してくれるのですが、何でもいいといえばいいのですが、やっぱり自分に合っているマイクというのが少なからずあって、それに出会うって綺麗な音(気に入る音)で録ってもらえるととてもうれしいのです。

昨日のレコーディングも思ったとおりの音で演奏自体も結構いい感じにできましたが、音がとてもよくてうれしかったです。

もし余裕ができたらこのマイクを自分で持ちたいなーと思います(実はほかにもいくつか持ちたいマイクがあります)。もちろん楽器で求められる音を出すのがこういう場でのミュージシャンの仕事ですが、ライブでもそうですが、レコーディングのようにクリエイティブな仕事のときは自分の音を確実に気に入る音で拾ってくれるマイクというものを持ち歩けたらなーと思うのです。やっぱり自分らしい音で拾って欲しいですからねぇ。

足立くん、ぼく、築山くん。へんなポーズ(笑)

.MICETEETH@TOKYO SKA JAMBOREE 2011/8/6

東京スカパラダイスオーケストラの大森氏に金澤くんが誘われたのがきっかけで、今回の出演となった東京スカジャンボリーvol.3。めちゃめちゃめちゃめちゃ楽しかったです。スカのイベントだし野外だし、富士山はあるし、最高のロケーションと最高のバンド陣、楽しくないわけがありません!

はしゃぐ .(ten) の3人。朝8時です・・・・

ホーン隊の脱退とともに代わりにサポートで入って数年、2009年に解散を発表してすごく残念に思っていたのですが、2010年にはタワレコの30周年で誘われて一夜限りで復活、その勢いで4月に大阪でも解散ライブと銘打ってワンマンをやったのを最後に、もうないのかなぁ、とすごく寂しい気持ちでいたのです。それほどこのMICETEETHというバンドの魅力は僕の中に深く根を張っていました。その後もケイちゃんとのFlying Resisterや、次ちゃんのレコーディングなんかにも参加しながらメンバーの連中とは繋がっていたのですが、今年に入って2月に久しぶりにザワから連絡があったとき「あ、もしかして」と思って電話を取ったのが、今日の始まりでした。

どういう形になるのかもわからないけれど、とりあえず早く準備しておこうということで、Tb前っちTp寺田くんにとは連絡を取って曲のことや譜面のことを相談しながら、ああ、またあの曲たちを演奏できるのだとえらく早い時期からワクワクしていました。

新しくメンバーを入れて新しいプロジェクトとしてやる、というザワの発案でギターにBack Drop BOMから栫くん、ベースにTAROくんを迎え、さていったいどういうパフォーマンスになるのかと楽しみにして入ったスタジオ。やりながらどんどん纏まっていく感じ、バンドとして形を成していく過程がとても面白く新鮮で、スカジャンボリー当日が楽しみで待ちきれませんでした。

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で、5日の夜中に大阪発のメンバーを順番にピックアップし、前っちに運転を任せて僕はしゃべり相手として助手席へ(いつものパターン(笑))。あとのメンバーはゆっくり休んでもらって。ゆっくり安全運転で高速をひた走り、なんの渋滞にも巻き込まれずに朝7時過ぎに山中湖へ到着!今日の舞台となるきららに到着して、会場の素敵さに興奮し、ロケーションのよさに歓喜して、これは今日は楽しくなるに違いないと思いました。

富士山が雄大に見つめてくれてます

しばらくほっと休憩したり、会場を散歩したりしているうちに他のバンドさんもぼつぼつやってきて、準備は進み、早い時間からお客さんは並び(すごい!)開場となって東京スカジャンボリーvol.3がスタート。この時点では天気にも恵まれOpening Actのバンドがすごくいい感じで会場を盛り上がらせていくのを見ながら、ああ、なんていいところに来させてもらったんだと感激しました。特にムーン インレット サウンズ オーケストラがめちゃくちゃカッコよく(高校のときに同じようにビッグバンドやってたのでどんなけ上手ねん!とびっくり)会場もえらい盛り上がりで、ぼくたちこのあとに出演していいの?みたいなノリに僕らもスカパラのメンバーもなってたほど素晴らしいOpening Actの面々でした。

で、Main Actの最初がいきなりスカパラ。昨年末にCount Down Japanでも見てたのですが、今回はステージ袖から。彼らの熱意と驚異的なパフォーマンスがより一層よく見えて、やはりエンターテイナーとはこういう人たちなのよね、と感激しまくり脱帽しまくりでした。お客さんも盛り上がりちぎりで、自分自身もこの会場の熱気にだんだん盛り上がっていくのがわかります。

しかしスカパラ終わるころから遠くで雷がゴロゴロ・・・まずいなぁと思っているうちに雨ざーざー。続くBlue Beat Players のときもずーっと雨のまま。どうなるのかなぁ、ちょっとでもましになってくれないかなぁと祈りながらステージへ。セッティングとサウンドチェックを。雨のせいかお客さんは結構まばらで寂しい・・・トホホな気分になりそうだったけれど、セッティング終わりを待って袖で円になっていつもの気合入れをしたら、もうやる気まんまんになって、そして”Dolly”流れる中いざステージへ。

出演直前です

いや、ほんと、また出ていっただけで泣きそうになってしまいました。たくさんの笑顔と拍手で迎えてもらえるってのがこんなにうれしいことなんだというのを毎回思います。そして次ちゃんのいつものMCでスタート。ネモ。空に吸い込まれていく音の気持ちよさ。笑顔でゆれるひとたち。この瞬間をいつも思い描いていたような気がします。つづく”あいのけもの”、次ちゃんの「うぃ~~~」も久しぶりに聞けたし(笑)、”春の光”、”ごめんねベティ”・・・どの曲でもイントロから歓声を上げて、同じ笑顔で横に縦に揺れてくれるみなさん、そんな姿を見てるだけで泣けてきてしまうので、見えないように空ばかり見ていました(笑)。しかもベティーの歌詞のごとく、雨上がるし!なんなのでしょう、この偶然。必然なのか・・・・?

MCする次ちゃん♪

最後まですごくいい感じで演奏できました。メンバーもみんな終始笑顔で。けいちゃん弾かんと踊ってるし(笑)。ぼくも吹いて笑って歌って踊って、結構涼しいと思ってたのに汗でびしょびしょ、隣の2人もはしゃぎまくって満面の笑顔。ああ、この瞬間をみんなと共有するために今日があったんだな、と心の底から思えました。最後の”サルビア”が終わってハケていくときに巻き起こったアンコール。いくらステージ短いとはいえ、イベントの中盤なんでアンコールなんてもらえるとは思ってなかったのに、この熱望。ステージ袖でスカパラのみなさんからも「行け行け!」と言ってもらったで同じ曲でも、という意見もありましたが、今日はこれがMaxだったので・・・みなさんごめんなさいね。

楽屋でもそこまでの移動の中でもたくさんのひとに「よかったよ!」と言ってもらってすごくうれしかったです。イベントの中盤で盛り上げられたこと、いい演奏できたと思えたこと、なによりみなさんが喜んでくれたこと、ほんとうれしく思いました。感謝で一杯です。

その後は物販のぞきにいったり、タワレコのコーナー(このところあちこちのフェスなんかでタワレコ×SUNTORYのブースがあって、お酒出してる。山崎ハイボールうまい!)に顔出したり(きっとまた来週のサマソニで出会うでしょね(笑))、声を掛けてくれたみなさんと飲んだりしゃべったり、楽しい時間を過ごせました。

で、イベントラストはセッション。最初にスカパラとFISHBONEのアンジェロのセットがあってから、イベント出演者総出でのセッション。2曲とも大盛り上がり。会場に入りきれないぐらいちゃうのん?ぐらいのお客さんの数。全体が一体となってゆれる様は圧巻でした。隅っこにいたのにGAMOさんに引っ張られてソロ吹かしてもらったり。酔ってるので、あー恥ずかしい(笑)でもすんごく気持ちよかったです。こういうセッション久しぶりだからめちゃくちゃ楽しかった。みんなの笑顔、ほんと素敵だった。みんなにありがとうー!!です。

ステージ奥から。セッション大盛り上がり!!

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こんな素敵なイベントを主催し、僕たちを誘ってくれた、東京スカパラダイスオーケストラのみなさんに感謝、ただただ感謝&HUGです。そして多くの出演者のみなさんに惜しみない拍手を。ほんとありがとうございました。また会える日を楽しみにしています。そして来て見て踊ってくださったみなさん、ほんとありがとうです。すごくHappyにしてもらえました。ありがとう!TOKYO SKA JAMBOREEEEEEEEEEEEEEE!!!!

TOKYO SKA JAMBOREE

東京スカパラダイスオーケストラ
FISHBONE
Blue Beat Players
Oi-SKALL MATES
The Kingstompsers
THE AUTOCRATICS
ムーン インレット サウンズ オーケストラ

野沢尚 – 魔笛

野沢さんの本は「深紅」以来かな。ほとんど読んだことがないのだけれど、犯罪とか組織とか人のもつ狂気とかそんなものを浮き彫りにするイメージがある。この「魔笛」、タイトルからぱっと思い浮かぶのはモーツァルトの曲とかハーメルンの笛吹き(両者とも物語の中で出てくる)とか暗いイメージのものだけれど、さてこれが物語のタイトルとしてどう作用するのかなーと読み進むと、なるほどなるほど魔笛か。

とあるテロ的な爆破事件にちらつくカルト的宗教教団の存在。以前教団が起こしたとされる事件により教団は解体され管理され、教祖や大半の主だった幹部は逮捕されていた。にもかかわらず教祖の死刑判決が出たその日におこった爆破事件。ちいさなヒントから事件の真相を追うひとりの警察官。彼(と彼の妻)が解き明かしていくその先には、教団と公安と警察の暗い三角関係があった・・・・。

いやー、面白いです。大きな力をもった組織はその存在理由もだし、組織や力の維持のために自分の力を無理につかうことってきっとあるのだろうけれど、実際に起こった事件(ここではオウムの事件)を題材に、国や公安、そして警察といった組織が何を考えて動き、どう絡み合うことがあるのかということを分かりやすく見せてくれた物語だと思う。そういう意味で脚本家として名を馳せた野沢さんらしいドキュメントとフィクションの間ぐらいの、リアルさのあるドラマという風に読めた。カラクリも面白いし、設定がいかにもありそうでいい。細かなディティール(爆弾やら仕掛けやら)もはっきりしてるし。

結局いちばん魔笛に操られているのは誰なのか?魔笛をなんと捉えるかにもよるし、操られることが悪なのか、操られているほうが楽なのか、いまの社会とくに日本の現状を考えさせる作品に思えた。折りしもオウムの事件は16年前、その直前に阪神大震災があった。あれ以来カルト的な宗教組織はみなナリを潜めているし、反体制なものもいまはあまり力がない。人々はみんな忘れている。でもそんなタイミングでまた何者かが力の復興を願ったら・・・・。怖いことが起こらなければいいが、なんて思ってしまう。

講談社文庫 2004