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浅田次郎 – 姫椿

相変わらずいい感じの味を楽しませてくれる浅田さん。短編が8つ、どれも素敵なお話ばかり。「?(シエ)」「姫椿」「再会」「マダムの咽仏」「トラブル・メーカー」「オリンポスの聖女」「零下の災厄」「永遠の緑」。どの話も似ていなくてテーマやシチュエーション、テイストが違うので飽きずに最後まですっと読めた。

可愛がっていた猫を亡くし悲しみにくれるOLの元にやってきた謎の生物「?(シエ)」、行き詰って自殺を考えた男がふと立ち寄った街でたどり着く銭湯「姫椿」、友人から妙な話を打ち明けられ自らもそれを体験してしまう「再会」、オカマたちが尊敬する大ママの見事な引き際「マダムの咽仏」、会社の窓際たちが追いやられた小さな部署の同僚は問題児だった「トラブル・メーカー」、数十年前の恋人が忘れられない男の前に現れる聖女「オリンポスの聖女」、事実は小説より奇なり「零下の災厄」、堅物の大学教授とその娘が通う思い出の競馬場「永遠の緑」。どれもいいなぁ。

とくに好きなのは「マダムの咽仏」と「オリンポスの聖女」そして「永遠の緑」かな。人と人とのつながり、人をいとおしくおもう気持ち、そういったものが行間にさらっと描かれているのがいい。ドラマチックでなくても、じわりと心を動かされる、ささやかだけれど強い想い。どういう生を歩んでいたとしても、人間て素敵だな、生きていることは素敵だなと思えるときがある、と教えてもらえるような気がしました。

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