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2014-08

池井戸潤 – 下町ロケット


いやあ、面白かった!ストーリーが単純というわけではないけれど、はっきりしていて読みやすかった。登場人物もだけれどやはりロケットや技術、町工場、大手重工業なんてシチュエーションも面白いわけで(自分の経験してきたこととかと重なるし)。もちろんこの「下町ロケット」が直木賞を取ったときから気になっていたのだけれど、池井戸さん面白い。文章がわかりやすくてすいすい読めてしまった。理系の話だからかな。

長年ロケットエンジンの研究を続けていた主人公佃はある国家的プロジェクトで失敗し、その責任を感じて辞めてしまう。そして父の築いた町工場を引き継いで社長業をしていた。小型のエンジンを主力製品とする工場だったが、大口契約の取引先からの取引停止や、ライバル企業からの特許侵害訴訟などあって資金繰りに窮してしまう。一方佃自身はロケットへの憧れを捨てがたく独自に研究をすすめていた。その研究の結果取得した特許が、大手重工メーカーの一大プロジェクトの根幹を為す技術であったために、佃製作所を揺るがす騒動に。大手企業と町工場の攻防が(それ以外もあるけど)面白く、そして実に現実的に描かれる。

この話ほんとに面白いなと思ったのは、僕がこの本で描かれるところの帝国重工という企業(現実にはM重工ですな)のようなとこにいたからというのが大きい。だから帝国重工側の人間の立ち振る舞いやら考え方やら組織のありかたなんてのがよくわかる、というか、そうそうそんな感じよねと思わされた。そして町工場。ぼくの父は小さな町工場をやっていた。しかも企業を退職して。この本で絵が描かれるような大きな町工場でもないし、特許をとったり何かを開発したりするようなところではなく、黙々と小さな部品(とくに自転車部品だった)を作るような工場だったけれど、働いている人がみんな家族のようで喜びもつらさも分かち合うような場所だった。描かれる佃製作所はもっと大きな工場でたくさんの人がいろんな考えをもって働いている設定になっていて、働く人たちはここは自分の職場なんだ/金をもらう手段でしかないのだとかいろんな風に思っているんだけど、危機に際すると一致団結するような感じになるあたり、ああ日本の工場だなあという(単純すぎるかもしれないけれど、実際そういうところあるし、そうあってほしい)気がした。僕が育った町の小さな個人経営の工場はみんなそんな感じだったから。

しかしこのお話、夢があっていいな。国産のロケットやジェット機などというものはある技術者たちにとっては長年の夢。それらは戦後解体され多くの技術や人を失った日本の企業が明に暗に持ちつづけてきた夢でもある。まだまだ現段階では純国産で飛ぶものというのは作りにくい(技術的なものもあるだろうけれど外交的なことも大きいだろうし)んだろうけれど、この本で描かれるようなことが現実になったら、うれしいだろうなぁ。そう、スポーツや文化もだけれど、なにか自分たちの技術と力だけで何事かを成し得る、というのは人々や国とか社会にとっても大きな力になるものだと思う。大きな、それこそ国家的なモノ作りは下手をすると談合だ癒着だ天下りだと、モノや技術者とは関係ない世界からの横やりでマイナスイメージが大きくなる感があるが、現場にいる人間たちが大きな夢あるモノを作るというのは何者にも代えがたいロマンがある。単純に「やった!」感が。そういうことを共有できれば、また違う面からこの国を誇れると思うのだけれど、今そういうのすごく希薄で寂しい。モノ作りは金にならんから、もっと安く作れる国があるから、そんなしょうもない理由で先細って行くのは悲しいことだし、生み出されるモノや技術者に失礼。もっともっといろいろできる技術と人間がこの国にはある、と思っていたい。

話が大きくそれちゃったけれど、大企業と町工場が対峙する下りはよその国とこの国の対峙に似ているかもしれない。やっぱりモノ作りは楽しいし、夢がある。この国や人々に足らないのは夢やロマンだ。

解説で村上貴史氏が池井戸さんのいろんな作品を紹介しているので、また見つけたら読もうと思う。池井戸さんおもしろい、しばらく癖になりそう。

小学館文庫 2013

吉村昭 – 仮釈放


あるお店Jに閉店間際にいったときに「好きなのもっていきー」といわれてもって帰ってきた本のうちの一冊。なんとなくタイトルだけでもらったのだが、なかなかいい作品だった。

教師という社会的立場もあった人間だったが不貞から妻を殺してしまった主人公。自身が為したその行為におののき模範的な服役生活を送っていたが、やがてその態度を認められ仮釈放されることになった。16年後の社会に戻った彼は戸惑いながらもその社会生活になじもうと努力する。そして一定の社会復帰はできたはずだった。しかし彼は16年前の行為を悔いていなかったことに気づき戸惑う。それに気づいたとき彼は自身のその感覚から逃れることはできるのか?

獄中生活、そして仮釈放の手続きや主人公の心理的な変化、仮釈放後の社会への恐れの描写など、普通想像しても描きにくいことがすごく細かく描かれているので、よく取材した作品なのかなと思う。獄中ものや釈放された人間を扱った作品も数多くあるんだろうけれど、こういう視点はなかなかないのでじゃないかな。すごく興味深く読めた。と、同時に主人公の心のありどころがよくわかり、恐ろしくもあった。犯罪を繰り返してしまう人間。それは悲劇。

1991 新潮文庫

東直己 – 探偵はバーにいる


たしか大泉洋さんか誰かが主役でドラマか映画になったのあったよなー、と思って手に取った本。初めて読む東さん。札幌に住んで、まるでこの物語の主人公のようにいろんな仕事を転々とし、どうやって生きてるのかわからん怪しいでもかっこいいおじさまのよう(でも物語の主人公は20代後半)。最近札幌行くことも少なくないので、札幌というあの大きくも田舎ででも整理されててでもごみごみしている不思議な魅力ある街の別の顔も知りたくて読んでみたい。

札幌で便利屋のようなことをしている主人公”俺”に舞い込んだ一つの厄介そうな話。同棲している彼女が帰ってこないらしい。簡単で面倒な話かと思っていたが物語はいろいろな人間関係を巻き込んで怪しげな方向に転んで行く。。。。

まあ、とにかくよく呑む主人公。読んでるだけで酔いそう。朝(昼?)ごはんとともにバーボンストレート2杯とかそんな調子だし、どこの店にいっても一定量以上呑むので、ほんと主人公に入り込んでしまうと本当にそんなに呑んだ気分になっていしまい、酔いはしないものの、「えーと明日の予定大丈夫だっけ?」とか物語(の中で飲み過ぎているなと誤認してる感じ)と現実がごっちゃになってしまうw。

札幌の街の感じとか周辺の土地勘がないとちょっと物語について行けないところもあるけれど、ほとんどススキノで話は進むのでそうややこしいことはないけれど、現実にありそうな(場所はそうだがビルとか)ものもでてくるので知らないと景色思い描けなくてちょっと悔しい。でもこの物語が書かれたのは1992年だからだいぶ街の景色や雰囲気も違うんだろうな。今の札幌しか知らないからなぁ。

酔っぱらった気分になっているからか物語の展開にうまくついて行けない(登場人物を把握しきれなかったり、お店がたくさんでてくるので区別できなくなったり)ところもあったけれど、物語はいろいろな人間を巻き込んで軟着陸する。そのあたりがスキッとした感じでもないのが、またいいのかもしれない。

なんせハードボイルドなのに、ちょっとふにゃっとしたところもあったりするけれど、この主人公”俺”がかっこいい(完璧でないけど)、いわゆる男、なのでこの後も気になるところ。ちょっと続きも読んでみようか。

ハヤカワ文庫 1995

重松清 – 口笛吹いて


相変わらず重松さんの描く文章はやさしい。とくにこの本におさめられている物語は弱きものに優しい。何かでつまずいたり、時代についていけなかったり、正直だけど不器用な人たちが必死に生きる姿を暖かく見守る感じ。

幼い頃近所にいた野球のヒーローと再会する「口笛吹いて」、全く生徒に感心を示さず淡々と授業をする毎日の教師を描く「タンタン」、リストラにあった父親を負け組だと決めつける息子「かたつむり疾走」、臨時代理教師の苦悩「春になれば」、嫁子どもが出て行き途方にくれる男の家に不思議な老人が遊びにやってくる「グッド・ラック」。どの物語も小品だけれど、なにか心をくすぐられる。というのはやっぱり歳を食ったからなんだろうか。ちょうどこの本が書かれたころ重松さんも同じ歳ぐらいだった。

中年の苦悩と諦観と少しの希望・夢。うーん。哀しくもまだ捨てられない。

文春文庫 2004

有川浩 – シアター!


子どもの頃ちょっとだけ引っ込み思案だったおかげでいじめられ、兄だけが遊び相手だったという巧は父の才能を受け継いだの話を作るのがうまく、やがて演劇にのめりこみ劇作家として劇団を主宰するまでになる。が、ファンが多いとはいえ彼が主催する劇団「シアターフラッグ」は多くの小劇団と同じように貧乏劇団。しかも劇団の方針を変えようとしたことから劇団員が激減、おまけにずっと見えていなかった負債が300万もあることが判明。

そんな危機的状況で巧が泣きついたのは兄・司。会社員として普通に働く司から見れば劇団の経営はずさん極まるものだった。そこで兄が負債を肩代わりするために出した条件、それは「2年間で劇団の収益のみでこの金を返せ」だった。

ふとしたきっかけで見に行った劇団から着想してこの物語を書いたという有川さん。相変わらずアンテナが広いというか、敏感。この物語をいろいろつくりあげる弟・巧の感じって有川さんそのものなんじゃないだろうか。小気味いいテンポで軽すぎず重すぎず、でも内容と背景はしっかりあって、ちょっと薄いけどいつもの恋愛要素もあって、と有川さん得意なパターン。でもぜんぜん劇団のことなんか知らなかった人が3ヶ月でこんな劇団よく知ってる人のような感じで物語を作り出せるもんだろうか?ほとほと感心。

読んでいて、以前劇団に参加させてもらったことをいろいろ思い出した、もうずいぶん前だけれど。練習はほんといくらやっても足りないし、何もないところにお客さんに景色を見せようとするといろいろ道具もいるし、それが大掛りになればなるほどいろんなものが必要になって大変になる。でもそんな苦労をしょってまで(結構肉体的にも精神的にもお財布にも厳しいw)しても芝居をしたい人はたくさんいる。でも「貧乏と芝居は3日やったらやめられない」(だったか?)と言われるように、あれは面白い。独特の世界。非日常にすべてを没頭できるということは、本を読んだり、映画をみたり、ゲームにのめり込んだりすることなどよりもっともっと刺激的でかつ現実から乖離できる(夢の世界で遊んでいられる)楽しさを与えてくれるので、やってみたらわかる、癖になるもの、なんだと思う(そう思った。また芝居やりたい!一度でいいから映画でたい!)。

この「シアター!」まだ続きがあるはずだから、はやく読みたい!

2009 メディアワークス文庫

小さな骨

小骨

小骨

たしか2005年ぐらいにふとしたことからめだかを飼い始めて、最初は全滅させたりしながら、それでも子どもも生まれたりするまでいったのですが、やがてめだかじゃなくて熱帯魚になって(そういえば子どもの頃、玄関に水槽あって、ネオンテトラとキッシングがいたな)、水槽を拡大しながらなんやかんや飼っていたのですが(おもに綺麗だからテトラ系、そして底に沈んでるのがすきなのでドジョウとかコリドラスとかとか)、このところは忙しかったり、だから余裕なかったり、猫が2つに増えたりしたこともあって、だいぶほったらかしにしていて(それでももう生態系ができあがっていて、水が減ることはあっても汚れたりはしなかった)いたのですが、ついに誰もいなくなっちゃったので、一度片付けることにしました。

なので、付属品洗ったり、藻だらけになった水槽洗ったり、底に敷いてあった砂をだして洗って日干ししたりしたのですが(捨てたりしない)、その砂の中から小骨がちらほらでてきました。たいていのテトラのような小さな魚は何も残らない(もちろん亡くなったら水槽から出すし、たまに食べられたりするし(汗))のですが、一番長く生きていたフライングフォックスという種類のやつは結構大きくなっていたので(おとうさん、と呼んでいた。のたっとしてて可愛かった)たぶん彼(彼女?)の骨なんだろうなーと思いました。

サイアミーズフライングフォックス

こんなやつ(自分で撮った写真がでてこないから、ネットから代用)

というかずっと改善しなかったのですが、水槽を日のあたるところにおいちゃだめですよねw。藻だらけになるから。でも一度そこにおいちゃうとそこにあって当然になってしまうので、動かせなかったのですが。

ずいぶん長い間熱帯魚飼いましたが、こうやって片付けるとすごく寂しいものです。めだかたちのちょっと控えめな感じもよかったし、熱帯魚のちょっと肉食っぽいかんじや、そのフライングフォックスやどじょうのような底をはいまわるやつらの愛くるしさも懐かしいから、また始めるかも。でも面倒だしねぇ。なかなか写真で見るような綺麗な景観の水槽は作れなかったです。

出て来た小骨を見ながら、おとうさんと呼んだ魚を懐かしむ、夏のおわりなのでした。

熱帯魚さんたち

熱帯魚さんたち

E.D.F.@NHK-FM Session 2014 再び!

明日8/21のことになってしまうのですが、E.D.F.が1月に出演し、4月に放送されたNHK-FMの番組Session 2014の未放送音源の放送が今週組まれていまして、18日から始まっています。そしてE.D.F.も放送に登場します。

ホームページより
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8月18日(月)から21日(木)までの4日間、毎日午後4時から6時まで「セッション2014 プレゼンツ 未放送音源セレクション」と題して、去年から今年にかけて「セッション」に登場した、40組によるアンコール曲などの未放送曲を46曲一挙にお届けします! お楽しみに!
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とのことで、E.D.F.は4月には放送されなかったアンコール曲(何かは聞いてのお楽しみ)が放送されます。ぜひ聞いてくださいね!

放送は8/21(木)の16:00〜の番組内のトップの予定です。詳細はこちらからどうぞ。ラジオでも聴けますし、ネットでも聴けます(らじる★らじる)。またスマホなどでも聴くことができますよ。ぜひ!

中国・九州ツアー後記その3

(つづきです。前のはこちら

5日目:

薄曇り。今日は午前中から、やっぱり熊本にきたならいかなければならない場所(?)熊本城に。3年前だかにきたときもだいぶぐるっと歩いたのですが、また今回も。美しいお城って何度いっても「ほーっ」となるのです。今年は櫨方門(はぜほうもん、読めない。。)から入って外回りの櫓をぐるっと回って、本丸御殿の下をくぐって本丸へ。ちょっとずついろんな建造物が修復/再建されていっていて、熊本のひとたちのこの城に対する思いが伝わってくる。どこからみても美しい。やっぱり石垣がいいのかなぁ。

お上りさんよろしく小天守、大天守にものぼり(これはあまり面白くない、眺めはいいけど。ただ、お互いの天守同士を眺めるのは楽しい)、本丸御殿の豪華絢爛さに感心し(今年は庭があいてたなぁ)、建造当時の姿を遺すと言われてる宇土櫓を覗いて(やはりこれはいい建物。でも傷みが激しい)、ほかにも櫓いくつか見たり。ちょうど清政祭りをやっていて隣の加藤神社はタイコだ踊りだの大騒ぎになっていたので、寄ることはせずに、そのまま二の丸方面へ。クスノキ群を見に行こうとしたのだが、いつものように適当に歩いていたら検討違いのほうに行ってしまったようで、護国神社についてしまった。でもゆっくり歩いて3時間ほど、今回もすごく満喫できました。

熊本城天守

熊本城天守

宇土櫓

宇土櫓

本丸御殿の内部

本丸御殿の内部

さすがに歩きくたびれたので、遅い昼食をとって(桜の馬場 城彩苑でたべた。こんなん前あったかな)宿へ。ちょっと休んで着替えて今夜のお店、その3年前ぶりの「おくら」へ。実はおくらへは昨晩演奏終わったあとに楽器ほりこみにいったので、なんか帰ってきました的な感じでしたがw。

今夜も一昨夜と同じくピアノ細川さん、ドラム香月さん。さらにサックスの伊澤隆嗣さんが参加してのクインテット編成でした。スタンダードもやったり、細川さんの曲を二人ともソプラノで吹いたりととても楽しかったです。なんかここおくらはジャズのアクが強い感じします。それにすごく影響される(いい意味で)みたいで、とても熱い演奏でえらい遅い時間までやってしまいました。でも楽しかった。マスターも元気そうで何より。また必ず来たい店です。いらしてくださったみなさん&マスター、ありがとうございました!

で、お約束でお馬ちゃんとか食べさせてもらって、これまた満足。北海道の羊、九州の馬、なんで関西には普通にないんだろう。

at OKURA (photo by master)

at OKURA (photo by master)

お馬ちゃん♪

お馬ちゃん♪

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6日目:

いよいよ最終日。朝に宿を追い出されて、さてどうしましょうか?と教秀さんに聞くと、「なんかなぁ、山鹿のほうにへんな岩あるから、見に行こう!」と。また山ですか?w

今日もいい天気。3号線をひたすらのんびりはしって山鹿へ。そのへんな岩というのは「不動岩」という岩だそうで、5億年前のものだと。一度海底に堆積したものが隆起して地表へでて、やがて風雨にさらされて細かくなり、それがもう一度堆積して出てきた、らしい。君が代の「さざれ石の巌となりて」の歌詞そのまんま。車でそのあたりに近づいてくると、もうよく見えます、ずん!と屹立した大きな岩が。どこまでいけるのかな?とみかん畑を縫って登って行くとその岩(前不動)の足下まで。

「あー、これはこの奇岩をぐるっと見回すような散歩ルートがあるだけなんかもなあ」とか2人でのんびりいいながら山道に入ったのですが、見回るのではなくて、前不動は無理だけど、中不動の頂上にあがるルートがあり、さらにそこからぐるーっと回って後不動にも登るルートができてるってのを、歩きながら知ったのでした(調べとけよ!)。なんかね、山歩きって、何か区切りいいところまで行かないと引き返す気持ちになれないのですよね(笑)。なんで、中不動登ったときに、横にある後不動を見て「いけるんかな?いけるよね、きっとねぇ」なんて話したもんだから、どっか「はい、ここで行き止まりですよー」とか「後不動がここから見えますよー」的な感じのところに行けるかなと思って山道(一応九州の山を歩くルートにもなってるが荒れ放題)をいってたら後不動までいけたという。

でも、ここも同じ、というか、先日登った右田ヶ岳よりも相当怖い!いっそ飛び降りたほうが楽ちゃうか、とか思ってしまう場所でした。

不動岩。左が前不動(中不動は重なって見えない)、右が後不動

不動岩。左が前不動(中不動は重なって見えない)、右が後不動

後不動頂上(ぼくの横に見えるのが左から、前不動、中不動)

後不動頂上(ぼくの横に見えるのが左から、前不動、中不動)

すっかり山(というか岩)を満喫したあとは、麓にある温泉施設へ。やはり火山が多い土地柄からかたくさん温泉あるのですが、そのなかから偶然選んだのが「どんぐり村温泉」で、行ってみると、ここはパラダイスでした(笑)もちろんお湯もすごくやわらかな感じで、露天もあってすごく気持ちいい(お昼に入るお風呂ってなんて気持ちいいのでしょう)のですが、ここ何が面白いかって言うと、うさぎが放し飼いになってるのです。しかも大量に!放し飼いというか、施設の人曰く「野うさぎ」だそうなんですがw。ちょっとその辺うろちょろするとうさぎがばーーっと集まってくる。まるでハトみたいに。すごくへんな感じでしたw

うさぴょん、スイカ貪るの巻

うさぴょん、スイカ貪るの巻

恐怖ウサギマミレ

恐怖ウサギマミレ

温泉とうさぎに大興奮して、またそのまま3号線をひたすらはしって、今夜のお店のある久留米へ。以前来たときはラーメンだけたべたよなぁ。急いで来たのはめちゃくちゃうまい骨付きカルビを出す焼き鳥屋(なんでや!)があるというので。しかし、その「ひがし田」さんは月曜日はお休みだった。。。。うなだれる2人、がっくり。山歩きと美味しいものを食べることを何よりも楽しみにしている教秀さんはがっくり。

今日のお店はVinothequeというお店。一昨日お会いしたピアノの園田さんのブッキングで。なので今日は園田さんにもはいってもらってのトリオ。園田さんの曲も入れたりしながらの演奏。トリオはトリオでこれまた楽しいなぁ。今夜も熱心に聞いてもらえて嬉しかったです、ありがとうございます!

at Vinotheque

at Vinotheque

で、その「ひがし田」にいけなかったわ、ほかにも何も食べれなかったわーと落胆していたぼくらにマスターが(というか園田さん絡みなんだけど)出してくれたのが、店舗もなくて配送だけしてくれるという製麺所がもってきてくれた「梘丹(かんたん)麺」。これ麺をゆでて、特製たれと(ねぎと)混ぜるだけなのですが、激ウマでした。お取り寄せしたい!>光華楼製麺

かんたん麺

かんたん麺

そして、今夜は泊まることはせずにそのまま出発(ぼくが明日仕事なもんで)。夜中の高速道路は真っ暗で運転しててなんも面白くないのが残念でしたが、黙々と走ったのでした。で、姫路ぐらいから朝の渋滞に捕まったりして、結局帰宅したのは朝10時ぐらい。ゆっくり走ったけれど、結構架かったなぁ、というか700キロあるもんなぁ。疲れた。

というわけで、6日間無事ツアーを終えられてよかったです。お越しいただいたみなさん、お世話になったみなさま、ありがとうございました!今回訪れた場所はまた必ず行きたいと思います。楽しかった!

 

中国・九州ツアー後記その2

(つづきです。前のはこちら

3日目:

昨日の疲れもどこへやら、よく寝たので元気いっぱい、今日も日差しいっぱいで(どうやらこの時点で今年の最高気温の日になったよう)、ドライブにもうってつけ、時間もあるので、まずは防府の鎮守である防府天満宮にお参りにいきました。ちょうど市なんかもやっていて午前中からにぎやかでした。防府天満宮は高台にあるとてもきれいなお社で、春風楼という物見櫓もあったりして、いい雰囲気でした。お寺もいいけどやっぱり僕はお社が好きです。こういうよその土地に行ったときは出来るだけその地のお社にお参りしようと思ってます。

防府天満宮

防府天満宮

春風楼

春風楼

参道への階段が涼しげ

参道への階段が涼しげ

しかしいい天気です。車に乗ってるだけでも日焼けしていく感じ。時間があるので2号線をひたすら西へ。でも山口はほとんどパイパスができていて、ストレスフリーでずんずん走って行けます。高速道路のる必要ないんちゃうかなぁ。あれよあれよという間に下関へ。でもゆっくりしすぎたのか壇ノ浦を観に行く余裕もなく(いつかいきたい、ふぐたべたい)、あれよあれよと関門トンネルを。実はここ通るの初めてでした。

関門トンネル

関門トンネル

そして今回はじめて関門海峡がどこにあるのか(いや、本州の西端にあるのは知ってますよ!)知りました。関門海峡大橋がどこに架かってるのか、とか。なんとなく本州と九州のはしっこ同士が、そう、まるでE.T.とエリオットの指のように向かい合ってるのかと思ってました。違うんですねえ、ああ恥ずかしい。

で、無事九州に上陸してそのまま3号線を(そうか、東京からなら1、2、3号線とずーーっと”道なり”に来れるってことなんですね)博多方面へ。実はさっさと高速に乗っておけばよかったのですが(九州自動車道と3号線は結構離れてるところがつづく)、ぼーっとしていた二人はあんまり考えもなしに走ってしまい、結局だいぶいってから高速のったので、熊本へ着くのが少し遅くなってしまいました。

さて、今日はピアノの細川さん(無論はじめましての方)とドラムの香月さん(初めまして!)とのカルテット。細川さんの曲が美して、やっててうっとりする感じでした。エスキーナ・コパというレストランでの演奏で、たくさんの方と、とてもいい料理の香りに囲まれて、なかなかハードな演奏で楽しかったです。初めての組み合わせというのは(しかも初めての場所で)緊張するものなのですが、やはりここで教秀さんのおかげか、リラックスして演奏できてよかったです。今日から熊本3連泊なのでゆっくりできるので、じっくり呑むか、と思ったけれど長旅で疲れたようで、割と早々に退散してしまいましたとさ。

at エスキーナ・コパ (photo by 細川さん)

at エスキーナ・コパ (photo by 細川さん)

4日目:

今日はすこし薄曇り。遠くへ来て疲れているとはいえぼーっと宿に籠っているのも嫌だし、今日は昼から今日のイベントの準備やらなんやらがあるので時間もそう取れないことから熊本城はあきらめて、水前寺公園に行きました。初めて熊本を訪れたのはたしか23ぐらいのときで、学会でやってきたのですが、そのときも水前寺公園いったように思うのですが、全然憶えてないという。。。。

水前寺公園

水前寺公園

水が涼しげ

水が涼しげ

反対側から

反対側から

移築された「古今伝授の間」

移築された「古今伝授の間」

出水神社

出水神社

長寿の水、長生きできるかな?

長寿の水、長生きできるかな?

都会の真ん中にこういうオアシス的な緑があるとほんといいですよね。1時間半ぐらい散歩を満喫できました。よその土地きてる感でてきたし。参道(というのか?)で売ってた、いきなり団子(有名なん?)と紅芋まんじゅう、美味しかったです。

いきなり団子と紅芋まんじゅう

いきなり団子と紅芋まんじゅう

また、市内を走る路面電車もいいですよね。堺で育ったからそう思うのかもしれないですけれど、路面電車ってなんか郷愁を誘われます。堺のは(ちんちん電車という、正式には阪堺電鉄)古い車両ばっかり(だとおもう)だけれど、ここ熊本でも広島と同じく低床のかっこいいのが走ってました。

路面電車

路面電車

そしていったん宿に戻って準備して、教秀さんと合流して本日のイベント(このツアーのメインのイベントでもある)Street Art-Plex KUMAMOTO のジャズオープンの説明会へ。このイベント、年間通じていろいろやってるそうなのですが、夏はジャズらしく、もう12回目だとか。説明会にいくと、あれあれ見た顔だらけ。もちろん地元熊本の人たちもですが、東京で会う顔や関西で会う顔まで。こりゃ楽しい一日になりそうです。

終わってから、熊本に来たら絶対いきたいと思っていたラーメン屋さんへ。なんせ10年前に一度来たきりで、場所もかわったそうなのですが、もしかしたら僕が一番好きなラーメン屋さんはここかもしれないという、黒亭へ。たべものにうるさい教秀さんにもチェックしてもらいたいしねー。路面電車で熊本駅付近までいってから歩いて3分ほど。住宅街の中にあるこのお店。前の店舗とはだいぶ感じかわりましたが、なんか雰囲気は似てるような気がしました。金曜日昼下がりの暑い日なのに行列がちらほら。待つこと20分ほどで店内へ。以前と同じで、店内には女性のスタッフのみ。なんか安心しちゃいます。普通のその辺の食堂みたいなテンションで。

待つこと数分ででてきたラーメンは夢にまで見たラーメン(ちょっと大げさ)。熊本ラーメンというと博多のよりさらにしつこいというイメージがあるかもしれませんが、ここのは豚骨(教秀さん曰く、たぶん豚骨だけ。あとで聞いた情報ではゲンコツ=大腿骨など使わず頭蓋骨ではないかという話も)なのにすごくあっさり目で後味もさわやか、全然重くないのです。でもしっかりニンニク効いてますが。

ぜーたくして玉子入りにしたけど、普通のでよかったかな。チャーシューもやたら多かったし。大サービスですね。で、大満足。

黒亭

黒亭

黒亭ラーメン玉子いり

黒亭ラーメン玉子いり

で、また宿に戻って、時間までちょっとゆっくり腹ごなししてから、イベント会場へ。僕たちが出演した三年坂 カフェモリコーネ前は熊本大学のモダンジャズ研究会のトリオとのかわりばんこだったので、先に演奏する彼らを聞いたり、近くの別の会場の演奏を見に行ったりしました。なんせこの熊本の中心街のあちこちでストリートやってる(しかもちゃんとPA付きで)ので、とても楽しい雰囲気。また今年はたまたまだけれど浴衣まつりとも日程が重なって街角は浴衣姿であふれていてにぎやか。ちょっと早い夏気分を感じさせてもらえました。

僕らのDUOの演奏も30分x2回と少ない出番だったけれど、たくさんの人にきいてもらえたようで嬉しかったです。こんな大きな町で、官も民もうまく協力して、しかもこんなジャズのイベントをやるなんて本当に素晴らしいことやなと思います。主催のみなさん、ボランティアのみなさん、ほんとありがとうございます&ご苦労さまでした。大阪とかもへんてこな全然実のないイベントなんかやらずにこうやって育って行くイベントを民まかせでもなく、トップダウンだけでもなく、うまく創って行ってほしいです。やれる人はいっぱいいるのに、あいだが駄目なのかなあ。

イベントの最後には出演者によるセッションもあり、そこでも大盛り上がり。いろんな人に声をかけてもらえて嬉しかったです。また、別で出演していた田井中さんとご一緒できて嬉しかったです(ま、完全に参りました!でしたがw)

終わって、みんなで打ち上げ。今日はいろんな方といっぱいしゃべって交流して、呑んで食べて、楽しい夜でした。ビバ熊本!

JAZZ OPEN, Street Art-Plex KUMAMOTO

JAZZ OPEN, Street Art-Plex KUMAMOTO

アーケードのところでも演奏が

アーケードのところでも演奏が

ラストのセッション

ラストのセッション

つづく

中国・九州ツアー後記その1

先月末にベースの中島教秀氏とミニツアーに出かけました。ミニツアーといっても6日間だったので、実は僕にとってはいままでで一番長いツアーとなりました。気温があがっていてたので、猫どもが心配でしたが、できるだけの準備をして出たのでした。

1日目:

お昼過ぎに出発して高速を一路西進。久しぶりに第二神明からR2のバイパスをつないでいくルートで竜野まで抜け(ここ走るの何年ぶりだろう)、そこから山陽道で広島へ。とくに渋滞にも巻き込まれることもなくスムーズに(といっても2人とも運転スピード速くないので結構時間かかりましたが)広島入り。そんな何度も来たことないのですが、いつ来ても広島は土地勘なくて、どこがどこやらわかりませんw

ナビのいうままにツアー初日のお店「LUSH LIFE」に。繁華街のちょっとはずれの結構ややこしい(笑)あたりにある。前のお店から移転してここになったそう。サックスの清水末寿さんに数年ぶりにお会いできた。昔、よく松山のGretschのマスターに「広島の兄やん(=清水さんのこと)にいっぺん会いに行ってこい」とよくいわれてたのが、10年かもっと経ってようやく実現できたことになった(清水さんとは数年前に徳島ジャズストリートで初めてお会いできた)。広島で演奏(ジャズを)するのはだいぶ久しぶり。

今日はツアー初日ということもあったけれど、ここ数日よく教秀さんとあーだこーだとつるんで録音なんかもしていたので、なんだか緊張もあまりせずリラックスして演奏。なんか大先輩なのに教秀さんとはリラックスしてできるよねえ、そうさせてもらってるんだと思うけれど。すごくすごく久しぶりの方にもお会いできてよかった。たくさんの方にすごく真剣に聞いてもらえて嬉しかったです。

at LUSH LIFE (photo by RIE mama)

at LUSH LIFE (photo by RIE mama)

そして残念なことに広島の夜を満喫することなく(ということは広島の美味しい食べ物にありつくことなく、トホホ)そのまま明日の山口・防府へ。というのは毎日移動を繰り返すより連泊とかしたほうが何かと楽だからという理由なのです。というか、実はまあ少なくない数広島に来てるのですが、あんまり広島泊したことないという、そのまま移動したり、帰ったりとかそんなパターンが多い。ああ、縁のない町広島。好きなんだけどなぁ。

で、まぁ夜走りして、防府に日が昇る前にはつきました。

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2日目:

実はこの日が(結局のところ笑)結構このツアーのハイライトになったのですが、ツアーが始まる前から教秀さんが「山口で登りたい山がある」と言っていたのがこの防府にある右田ヶ岳という山で、いつも中国道を通るとよく見えるので「いつか登りたい」と思っていたそう。で、さすがに早起きはできなかったのだけれど午前中には準備して朝昼兼用ご飯たべて、さて登ろうか、と。

右田ヶ岳

右田ヶ岳

岩場がいくつかありそうだけれど430mほどの山で、そう苦労することはないだろうという推測だったのですが、登り始めてみると、見かけとは違ってどっちかいうと岩場ばかり。その間に灌木があるぐらいという山で、折からの気温上昇と照り返しで2人とも早々から結構ばて気味に。教秀さんなんか全然平気かとおもってたら「あかん熱中症になりそうや」とか言ってるし、大丈夫なのでしょうか?

最初の尾根こそそうきつくなくて、山自体がなんか観音様巡りみたいになっていて、岩肌にいろんな仏様が彫ってあったりするのを眺めながら登っていたのですが、そっから先がきつくてきつくて(いや暑くて暑くて、か)。

山の案内

山の案内

結構「登れど登れど頂見えず、、、」みたいな感じで、途中でへこたれかけたのですが、といってもへこたれても登った分降りないといけないわけで、頑張って2人で登り続けたのでした。あんまり登山してる人にも会わなかったのは、暑すぎたのと、もっと早朝から登るものだったのでしょうねぇ。

でもなんとか2時間半ぐらいかけて山頂へ。実は山登りこうやってやるのは10年ぶり?くらいで、すっかり鈍ってる体で山なんて登れるのかな?と思っていましたが、なんとかまだ大丈夫のようでした。いつも「山登りなんて何が楽しいのだか?」とか思われる人もよくいるように見受けるのですが、こればっかりは登ってみないとわかんないのですよね、表現しようがないというか。達成感や征服感、という感じでもないのですよねぇ。

右田ヶ岳山頂より

右田ヶ岳山頂より

久しぶりの山頂という場所は暑いことを除いてはとても楽しい場所でした。なんか鐘あったりするし。どうやら毎日ここに日の丸を掲げるようで、朝に揚げて、夕方おろすそうです。ということは誰かが毎日登ってるのか、すごい。

上の写真、楽しそうに映ってますが、実は僕、高いとこ怖いのです。あと一歩後ろに行くと崖なので、実はビビってますw。

帰りは別のルートを降りたのですが、これが輪をかけてきついコースで(とぼくは感じた)、岩場でできた尾根を降りて行くコースだったのですが、岩に張り付いていないと真っ逆さまーという場所も少なくなく僕は正直縮こまっていました。それに下りの方がだいぶ体力も使うので。でも、教秀さんに励ましてもらいながら(といっても二人ともへろへろでしたが)頑張っており、途中道がわからなくなるハプニングにも見舞われ(ここは教秀さんが、さすが、な好判断をした。さすが山男。こういうとき素人ではだめな方向に行ってしまうのでしょうねぇ)、それでもなんとか降りきりました。しかしその登山道のわかりにくことったらw

で、いったん宿にもどって昼寝をして、夜は今日のライブのお店「jazz屋」さんへ。すっかりふぬけになってしまったか、というとそうでもなくて、いい感じに力が抜けた感じでした。今日はギターに山下さん、そして急遽飛び入りでドラムに原野さんが入ってのカルテット。少しDUOもやったりトリオになったり。スタンダードもやったりして、楽しい夜でした。こうやって地元の人とセッションできるのってすごく嬉しいものです。

at JAZZ屋

at JAZZ屋

終演後4人で(photo by 山下さん)

終演後4人で(photo by 山下さん)

今日はそのまま同じ宿なので、まあまあ呑んで、でも山登りの疲れもあって、くてんと寝ました。

つづく

 

 

 

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