田中啓文 – オニマル 異界犯罪捜査班 結界の密室

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異界のものたちがタッグを組んで、現代に起こる異界がらみの時間に挑む。さえない刑事・鬼丸と、なぜか彼を気に入っている陰陽師でもある美貌の警部・ベニー芳垣の二人が出くわすのは密室の犯罪。

蜘蛛屋敷と呼ばれる大きな家で起こる変死事件。その現場は蜘蛛の巣によって密室となっていた「蜘蛛の絨毯」。片田舎の座敷童子がいるという古い旅館で起こる密室の殺人事件、犯人は襖の絵か子供かはたまた、、「座敷童子の棲む部屋」。巧妙な陰陽師の事件の予言をもとに完璧な結界を張る「結界の密室」。サスペンスと異界ものが見事に融合している。明るくなった現代社会だけれど、きっと今でも謎な事件はたくさん起こるし、それがこの世のものでないものの仕業でないとは言えないし、そういうものがいるような気配がするのが日本という国の特徴のひとつかもしれない。じめっとした、仄暗い、そんな世界がすぐ隣にある感覚。

刑事コロンボよろしく、解決の最大のヒントをぽつりと残したりする鬼丸もかっこいいなーと思うけれど、彼が通うバーに集う面々がいいな。ぬりかべの大将には会ってみたいw

シリーズの2冊目から手に取ってしまったので、1冊目も読まなければなのだ。

角川ホラー文庫 2014

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