五代ゆう – 永訣の波濤(グイン・サーガ143巻)

guin143

そして一気に143巻へなだれ込む。一冊刻みで読んでいると「ああ、もう終わっちゃった」と思うけれど、二冊続けて読めるのは幸せ(たんに本屋に行ってなかった、というだけですが)。

ヤガと黄昏の国、そして並行してマルコたち一向のヴァラキア到着が描かれる。偉大なカメロンはみなに惜しまれながら故郷の海へと還って行った。物語の中でここまで男気あって正義でかっこよかった男がいなくなるというのは、なかなかすごいこと。でも彼はこのグインサーガという大きな物語の中では普通の一人の男ということだったのかも。物語を進めるものたちはもっと稀有な存在のものばかり。現実世界もそういうものなのかもしれないが、違うかもしれない。

スーティを守っている瑠璃が見せた彼の兄弟の惨劇により、幼いスーティはさらに幼い弟を助けようと決心する。そこにつけ込んできたのはグラチウスだったが、この闇の司祭もなんか昔よりひょうきん者になって、完全な悪じゃなくなったような感じ。おもしろい。ヤガではイエライシャに救われたブランやヨナ。フロリーたちだったが、彼らを助けんとしたスカールたちとはまた入れ違いになってしまう。が、ついに彼らも出会えそう。

なんだかキタイの竜王に見捨てたれた感のあるヤガだけど、どう決着がつくのか。蛇人間や竜騎兵たちはどうなるのだろう。はやく次巻ががよみたいのです。五代先生がんばってください!

ハヤカワ文庫 2018

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