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江國香織

江國香織 – 思いわずらうことなく愉しく生きよ


それぞれ異なった恋愛感をもつ3姉妹、そしてその両親、そして彼女たちを囲む男たちのおはなし。

のっけから江國ワールド全開という感じ で、その特徴あるというか独自なテンポ・行間の物語にどんどんひきこまれる。が、それゆえに物語の主人公である3姉妹の生き方・考え方なんかに息苦しく なってしまうというか、あまりのストレートさ、正直さ、文章中の言葉で言うならそののびやかさに圧倒されてしまう。

彼女たちの言い様、 生き方が、頭ではというか、まぁ少しだけ感覚的には理解できたとしても、実感として、ストレートに、は、理解しがたい。女性にはわかるのかもしれないけれ ど、男性にはつらいなぁ。でも実際この物語にでてくる女性像、世の中の女性たち誰もがどこか自身とかぶってると思えるんじゃないかな?そんなことしか想像 できない。

男なんて女のできそこない、かもしれんしね。

光文社 2007

江國香織 – スイートリトルライズ

ちょっと変わった夫婦、そう、ひととのつながりが少し不得意な2人、の物語。単にその夫婦の愛の形、そしてそれぞれの浮気の形、という話だけにはとどまらない。

江國さんの本にしてはすいすい読める本だった。それともこのひとの文章に慣れてきたのか。いつもよりこまかく描写してるからだろうか。しかしこの人の文章ででてくる「ずぼん」てひらがな、めちゃ江國さんぽいと感じるのよね。

そういった夫婦の少しずつ変化する日常を描きながら、すこしずつウソをついて、そういうウソがあったことを思い出す。それは必要なことなのか、そうでないのか。この物語を通して人生の含蓄をたくさん語っているように思う。

好きな台詞
「なぜ嘘をつけないか知ってる?人は守りたいものに嘘をつくの。あるいは守ろうとするものに」

幻冬舎 2006

スイートリトルライズ

スイートリトルライズ – Amazon

江國香織 – ぬるい眠り

江國さんの本はいつもそうだが、この本は特にそうで、それぞれの短編にでてくる人物たちの生き方の感覚というか、”感じ”というかがとてもある意味ストレート、すごく感覚的で、共感できるような気もするし、恐ろしいような気もする。不思議な感覚。でも嫌じゃない。

普 段自分が社会やその他自分以外のものと接している部分というのは、何らかの見てくれやら殻やらそういうものをまとっているのが普通なのだけれど、そういう ものをとっぱらってしまって、すごくベーシックな素直な、ストレートな感覚で、今一度見直してみると、ずっとシンプルに、それがわがままと簡単に片付けら れてしまうかもしれないけれど、より自分で生きていけるのかもしれない、ということを行間で読んでしまうのだけれど、実際そうするのって難しい、でも憧れ てしまう、でも無理かも、と、へんな感覚が頭をどうどうめぐりしてしまう。

でもすてき。こういう人たちは好きだ。

新潮社 2007

ぬるい眠り

ぬるい眠り – Amazon

江國香織 – 東京タワー

このひとの本はどうしても読むのに時間がかかってしまう。物語の流れがリアルな時間を支配してしまう。それほど内容が濃いというのか、物語が強いというのか。

19の少年2人と30代の大人の女2人の恋物語。単に恋の話が静かに熱く流れていく。日常のその部分だけを切り取ると、なんと印象深くなるのか。

ほんとこの少年たちの息づかいが、気持ちの揺れが、香りが伝わってくるようで息苦しい。なのになんでもなく日常はすぎていく、多少の山谷とともに。

不思議。

新潮社 2006

江國香織 - 東京タワー

江國香織 – 東京タワー

江國香織 – 薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木

ひさしぶりに江國さんの本。結構長編。9人の女性たちの恋、愛、情事などなどが、まるで最近のアメリカのテレビドラマのように(っていう表現しか思いつかない、ひとつの話の中で、時系列に、いろんな人物の視点で描かれてる)とつとつとつと書かれていく。そのなかで一人一人微妙にゆれて、それでも生活して、生きていってる。そんな普通の生活(?)の中にある微妙な心の変化、環境の変化、それらがふわっと描かれてる。

設定がややこしい割には(最初はわーっとたくさん人物がでてくるので誰が誰だか理解できなかったが)、江國さんの本にしては読みやすいように思う。一生懸命に行間を読んだりする必要がないからかも。

こういうのん読んでたら、女性ってやっぱりわかんないなーと思ったりしちゃう。男って単純、ほんと、わかりやすい。でも女性は普通に矛盾してたりする。それでバランスとってみたり、安定を求めても不安定でいたり、よくわからない。でもそういうのが魅力なのかもな、とか思う。

この話には9人の女性がでてくるが、これが見事にいろんなパターンの女性を演じていて、こういうのもあれば、こう考えるのもありよねー、とか思えて、すべての登場人物にシンパシーを感じてしまう。面白かった。ふわっと読めた。

集英社 2003

江國香織 - 薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木

江國香織 – 薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木

江國香織 – 流しのしたの骨

いつ読んでもどれを読んでも江國さんの本は時間がかかってしまう。行間に描かれてることが多いから、というより、行間がその行間に描かれているのと同じスピードの時間をもってるからなんじゃないか、と思う。つまり主人公とかがゆっくり考え事をしたら、こっちの読むペースもその考え事が終わるまで進まない、みたいな。

なんでもない、フツーだけれど、やっぱり変わった家族のお話。個性的な4人兄弟姉妹と両親の世界。友達とかとは会うからその人となりはわかるけれど、その家族の様子なんてことは、その家に入り込んでしまわないかぎり、わからない。だからこそ、お隣なのに別の国のひとたちのよう。たしかに言われてみればそのとおりかも。よそ様の家族の不思議な行動なんてわかんないもん。

それがじんわりと描かれてる。読んでるとわかんないけれど、ちょっと覗き見してるような、そんなへんてこりんな感覚になる。

こと子ちゃんみたいな人って、いそうでいなくて、いそう。

新潮社 1999

江國香織 - 流しのしたの骨

江國香織 – 流しのしたの骨

江國香織 – ホリー・ガーデン

ひさびさにレビュー。江国さんの本はとにかく読むのに時間がかかってしまう。いや、難解だとか、やたら分厚いということではないのだけれど、前から思っているように、この人の文章はとっても行間が多くて、ひとつのシーンを読むのに想像力をフルに生かして(というと聞こえはいいが、たんにぼーっとイメージが沸くのを待ちながら)読むので、時間がかかってしまうのだな。他にもそういうひといる?

主に男女2組の恋愛模様+まわりの人、という構図で描かれる、なんでもない毎日の情景なのだけれど、もしかすると話がすーっと通らないのを好まない人には、この話はいーーっってなるかも。あまりにも何も起こらないし、ほとんど進展しないから。ありふれる日常。

でも、江国さんの文章はそのなかでのほんとこまやかな、コトバで表現するのがとっても難しい、ほんとちっさな感情や気持ち、様子などを、もっと違った直接的でない、狙ってもない、ちょっとした情景描写なんかを紡いで描くので、確かに「そうそう」と思えることばかりなのだけれど、それを読み取るのが難しいように思える。でもそういう表現方法がいちばんあってるよな、と読みながらに思う。

ゆっくり読む本だ。

新潮社 1998

江國香織 - ホリー・ガーデン

江國香織 – ホリー・ガーデン

江國香織 – いくつもの週末

江國さんの結婚生活(というか夫との生活)をつづった短編集。感覚的にわかるところとピンとこないところがあるけれど、やはりこの人のモノを見たり感じたり、生きていく観点はすごく面白く、怖く、女性ならでは・・・という言葉では到底片付けられないものがある、ように思う。

解説でもあったけれど、とにかく「行間描写」がとてつもない(どの作品読んでも思う)。何気ない表現の合間合間に聞こえてくるため息とか、動作とか、文字にない世界がぐんぐん見えてくるあたりが。なので、この人の作品を読むのはとても時間がかかる、いちいち想像するから。

一度暮らしてみたらどんな感じに思うのか興味あるけれど、きっと無理かなぁ。タノシそうにも思うけれど。

集英社 2001

江國香織 - いくつもの週末

江國香織 – いくつもの週末

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