それぞれ異なった恋愛感をもつ3姉妹、そしてその両親、そして彼女たちを囲む男たちのおはなし。
のっけから江國ワールド全開という感じ で、その特徴あるというか独自なテンポ・行間の物語にどんどんひきこまれる。が、それゆえに物語の主人公である3姉妹の生き方・考え方なんかに息苦しく なってしまうというか、あまりのストレートさ、正直さ、文章中の言葉で言うならそののびやかさに圧倒されてしまう。
彼女たちの言い様、 生き方が、頭ではというか、まぁ少しだけ感覚的には理解できたとしても、実感として、ストレートに、は、理解しがたい。女性にはわかるのかもしれないけれ ど、男性にはつらいなぁ。でも実際この物語にでてくる女性像、世の中の女性たち誰もがどこか自身とかぶってると思えるんじゃないかな?そんなことしか想像 できない。
男なんて女のできそこない、かもしれんしね。
光文社 2007